「マリオンの平手打ち」終電車 かぜさんの映画レビュー(感想・評価)
マリオンの平手打ち
トリュフォーの晩年(と言うにはあまりにも若すぎる死!)の傑作なのは言うまでもない。「アメリカの夜」の流れを汲む虚構と現実の交錯、脇役に至るまでの登場人物の面白さ、サスペンス仕立ての演出、そして何よりも劇場を仕切る大女優マリオンの美貌と貫禄たるや見事なもので、表情だけで微妙な女心を表現するカトリーヌ・ドヌーヴの演技力。何度見ても見る度に新しい発見がある奥の深い作品だと思う。最近、サブスクの配信で再見したのだが、何度見ても、1ヵ所だけ謎の場面がある。映画の終盤頃、マリオンがベルナールに思い切り平手打ちをするのだが、その理由が今一つ分からない。まさに「女は謎」と言うトリュフォーらしい謎なんだが、どなたかその真意を教えて頂けないだろうか?
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