ジャンヌ・ダーク
劇場公開日:1950年6月30日
解説
祖国フランスを滅亡の危機から救いながら、国王はじめ貴族たちに背を向けられ、神への信仰を棄てなかったため教会から焚刑に処せられねばならなかったジャンヌ・ダークの悲劇を映画化した史劇。イングリッド・バーグマンがジャンヌ・ダークに扮し、製作費460万ドル、2時間30分という当時としては空前の大作だった。マックスウェル・アンダーソンの舞台劇「ロレーンのジョーン」を映画化したもので監督はヴィクター・フレミング。ホセ・フェラーがシャルル7世に扮しデビューした。撮影はジョゼフ・ヴァレンタイン、ウィリアム・V・スコール、ウィントン・ホックの3人で、色彩撮影賞を受賞。ウォルター・ウェンジャー製作のシエラ・プロ作品。
1948年製作/100分/アメリカ
原題または英題:Joan of Arc
配給:RKO
劇場公開日:1950年6月30日
ストーリー
1429年の末頃、英仏間の戦争は日に激しくなり、最後の牙城とたのむオルレアンも敵の包囲に陥り、フランスは劣勢だった。小さな農村に生まれた信仰深い17歳の少女ジョーンは祖国の運命を誰よりも憂いていた。神の啓示を感じたジョーンは失意の皇太子を説得し、救国の陣頭に立った。兵士の士気は上がり、一撃にオルレアンの敵を粉砕し、皇太子はランスでフランス国王の座についた。破竹の勢いでパリ城外に迫ったジョーンは新王シャルル七世の出馬を待つが、戦乱に倦んだ王は休戦の決裁をする。英軍がフランスにいる限り、休戦も平和も考えることができないジョーンは、神の御心は戦争遂行にありと信じて軍を進めたが、コンピエーヌで敵に捕えられ、宗教裁判にかけられる。判事たちは異端者としてジョーンを葬り去ろうとするが、神のみを信じるジョーンは屈しない。火刑を迫られ、遂に改悛の宣誓書を書かされるジョーンだが、その夜、激しい悔恨に身もだえし、己の進むべき道を悟る。前言を取り消し、1431年5月30日、わずか19歳のうら若い身でジョーンは火刑台に上がる。この火の中を通り抜けた先には、神の温かい御胸が待っているとジョーンは信じて疑わなかった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ビクター・フレミング
- 脚本
- マックスウェル・アンダーソン
- アンドリュー・ソルト
- 原作戯曲
- マックスウェル・アンダーソン
- 製作
- ウォルター・ウェンジャー
- 撮影
- ジョゼフ・バレンタイン
- ウィリアム・V・スコール
- ウィントン・C・ホック
- 美術
- リチャード・デイ
- 音楽
- エミール・ニューマン
受賞歴
第21回 アカデミー賞(1949年)
受賞
撮影賞(カラー) | ジョゼフ・バレンタイン ウィリアム・V・スコール ウィントン・C・ホック |
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衣装デザイン賞(カラー) | ドロシー・ジーキンズ バーバラ・カリンシュカ |
ノミネート
女優賞 | イングリッド・バーグマン |
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助演男優賞 | ホセ・ファーラー |
編集賞 | フランク・サリバン |
作曲賞(ドラマ/コメディ) | ヒューゴ・フリードホーファー |
美術賞(カラー) |