「純粋に自分のやりたいことを追い求める姿は輝いている」シャイン えすけんさんの映画レビュー(感想・評価)
純粋に自分のやりたいことを追い求める姿は輝いている
大好きな映画。
天才的ピアニストの半生を描く作品。
とにかく、作品を通して、映像と音楽が美しい。加えて、役者の演技もすばらしい。主人公の才能が開花していくと並行して、狂気じみていく様子だったり、厳格でありながら、ある意味、世の中的には負け組の父親と主人公との距離感の変遷だったり、その父親にやらされきたピアノだが、精神に異常を来たしてしまったそんなときに、自分を表現できるのはやはりピアノだったり、とにかく、もう、全てが素晴らしい。
圧巻は、汚いアパートメントでピアノを禁止されてしまったデイビットが、ふらふらと立ち寄ったレストランで、見事にピアノを演奏するシーン。泣ける。ホント、号泣。
自分が本当にやりたいことって、実は分からなかったりする。年を取れば取るほど、分からなくなっていったり、分かっていてもできなかったり、臆病になってやろうとしなかったり。
本当に純粋に自分のやりたいことを追い求める姿は、たとえその過程で常識を逸脱した行為があろうとも、そこに才能があって、周囲を幸せにすることができれば、それはやはり輝いているのだと思う。
絶対に観るべき映画。短く、完結にまとまっているが、その短さを感じさせない名作。
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