劇場公開日 2022年2月11日

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「【今作は、手術で幼い命を救えず、インドに逃避行した米青年医師がスラム街”シティ・オブ・ジョイ”で懸命に生きる人達や、無料診療を行う女性医師との交流の中、再起していく物語である。】」シティ・オブ・ジョイ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 【今作は、手術で幼い命を救えず、インドに逃避行した米青年医師がスラム街”シティ・オブ・ジョイ”で懸命に生きる人達や、無料診療を行う女性医師との交流の中、再起していく物語である。】

2025年9月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

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■手術で少女の命を救えなかった事で、自分に絶望し、救いを求めてインドのカルカッタへ逃げて来たアメリカ人青年医師・マックス(パトリック・スウェイジ)。
 診療所を運営する白人女性ジョアン先生(ポーリーン・コリンズ)を手伝いながら、貧しい中でも、町を牛耳る金持ちの搾取の中、懸命に生きようとするスラム街の人々との交流を通じて、人間の尊厳を学んでいく。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・フランス・イギリス合作映画であるが、まるでインドのボリウッドで製作したかのようなリアリティ溢れるインドのスラム街の街並みの再現度合いに驚く。

・だが、今作の見所はそのスラム街に流れ着いた米国青年医師マックスと、一家でやって来たハザリ、カムラ夫婦、白人女性ジョアン先生たちとの交流の描き方である。
 特にハザリは美しき娘を嫁がせるために、大旦那に名のみ人力車の車夫として懸命に働き、カムラは妊婦出産の際にマックスとジョアン先生の補助をし、逆子だった赤子の出産に貢献する。
 この作品では、貧しき人たちがお互いに助け合い、生きる姿がキチンと描かれるのである。

・町を牛耳る太った金持ちは、多少は寛容だがその息子アショークは冷酷無比な男として描かれる。今作では貧富の格差も主題の一つであるが、アショークの横暴さにハザリは決然と立ち上がり、彼を地面に叩きつけるのである。何度も何度も。そしてその姿を見た、他の車夫たちは彼を認め、彼の娘が嫁ぐ時には、総出で祝いに来るのである。

・そんな姿をずっと見て来たアメリカ人青年医師・マックスは、自分が暮らす事になった”シティ・オブ・ジョイ”という名の街の解釈の仕方を変えていくのである。

<今作は、手術で幼い命を救えず、インドに逃避行した米青年医師がスラム街で懸命に生きる人達や、無料診療を行う女性医師との交流の中、再起する物語なのである。>

NOBU
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