「【”勘違いと、見込み違いと、人違い・・。”ストーリー展開の見事さと、過酷だが見事なラストにも唸らされる。マイルス・デイヴィスの乾いたトランペットの音色も印象的な作品。】」死刑台のエレベーター(1958) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”勘違いと、見込み違いと、人違い・・。”ストーリー展開の見事さと、過酷だが見事なラストにも唸らされる。マイルス・デイヴィスの乾いたトランペットの音色も印象的な作品。】
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ー 今作のラストシーンは、忘れ難い。ー
<Caution ! 以下、内容に触れています。>
・全編に流れる、マイルス・デイヴィスのトランペットの音色が、作品の趣を高めている。
・フロランス・カララ夫人(ジャンヌ・モロー)の愛人ジュリアン(モーリス・ロネ)に憧れる花屋の娘ヴェロニクの恋人のルイが、ジュリアンのコンバーチブルカーを盗み、幌を下ろして走る車の中のルイの姿を見る、フロランス。
・彼女の心の葛藤の描き方も、絶妙である。
”おかしい・・。彼は私の夫を殺している筈なのに・・、何故若い娘と・・。”
それでも、フロランスは自らの夫を殺めたジュリアンがエレベーターに閉じこめられていた間、必死に彼を探し続ける・・。
<ラスト、見事に恋人を罪から救ったと思った女フロランスの目の前で、現像液の中で浮かび上がった、”二人の姿”
シェリエ刑事が彼女に告げる、冷たき言葉。
そして、フロランスのモノローグ
”彼が、10年刑務所に入っている間に、私は老いる・・。”
破綻なき、ストーリー展開にも痺れる作品である。
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