「衝撃のフランス映画」幸福(しあわせ) odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
衝撃のフランス映画
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アニエス・バルダさんのアーティステック・ロードムービー「顔たち、ところどころ」を観て彼女のことを調べたら本作が載っていたので思い出した、彼女が37歳の時の作品。夫君のジャック・ドゥミは3歳年下、「シェルブールの雨傘」の監督。同時期に二人が純愛の悲劇を美しく描いた作品を撮っていることも偶然なのだろうか・・。まだ若かったので本作は衝撃的だった、夫の身勝手、それでも嘘を付けない性格まで愛していた妻が入水と言う形で身を引く、決して怒りやあてつけではないのだから凄まじい愛の幕引きだ、森の紅葉の美しさも心に残る。下世話なことも思ったのを覚えている、二股とか不倫などは裕福なプレイボーイや爺いがするものと思っていたら貧しい家具職人、フランス人の恋愛至上主義の価値観に圧倒された。そのころは自分に自信がなく恋愛を贅沢な夢だと半ばあきらめていたのだが主人公よりはましな男と背中を押された気になった。ストーリーの悲劇性と対極にある森の映像美にも惹かれVHS版も購入したがあまり見直した記憶が無い、悲しみの記憶が強かったからだろう。
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