最前線物語のレビュー・感想・評価
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戦争映画の最高峰
私の戦争映画ベスト3に入る本作品を遂に観ることができました。ちなみにベストに入るのはF・F・コッポラ「地獄の黙示録」、S・ペキンパー「戦争のはらわた」です。(←世代が分かっちゃいますね)
TVで古い所では月曜ロードショー(司会:荻昌弘)や新しい所ではWOWOWで完全版を観てました。しかしスクリーンで観ると迫力ありますね。爆薬の数が半端じゃないですね。音楽も素晴らしいです。前半は小太鼓のマーチ風で戦いを鼓舞しています。後半は十二音技法(いわゆる無調)で戦争の空虚さを露わにしています。
この作品はノルマンディー上陸作戦も描かれていて、S・スピルバーグ「プライベート・ライアン」と比べるとショボいと揶揄されます。しかしスクリーンで観ると、すごい迫力で結末分かってるのにドキドキします。ここでマーク・ハミル演じるグリフが活躍します。リー・マーヴィン演じる軍曹の緊迫するやりとり・・・逃げたら殺す。
チェコスロバキアの強制収容所での銃声の響きは鎮魂のようにこだまします。生き延びた少年が・・・(ネタバレになるので伏せておきます)は戦争の無情さを感じました。
初公開バージョンは、あっさり終わるので“えっ、もう終わったの”と長さを感じません。映画史に残る素晴らしい名作です。
一小隊の最前線版「この世界の片隅に」的に感じ…
この作品については、
世間的な高い評価も聞かないので、
あまり観る理由も無かったのだが、
事前の情報で、この米軍部隊が、
当時のフランスヴィシー政権の軍隊と
戦ったシーンがあるとのことだったので、
そんなこともあったのか
との興味で観てみた。
しかし、私の思いが至らなかっただけで、
考えてみたら当時のフランスは
ナチスの傀儡政権だったわけだから、
当然と言えば当然だったのだろう。
さて、冒頭のキリスト教感視点を予感させて
始まったこの作品、
シチリアでの少年の母親の埋葬や
戦車の中での出産手助けエピソードなど、
戦時中の市井の人々の日常を描いた
「この世界の片隅に」ではないが、
ある意味、戦時における一小隊の兵士の
日常を描いたという意味では
最前線版「この世界の片隅に」
的な印象を受けた。しかし、
リアリティを欠いた戦闘シーンに加え、
彼らの“片隅”を描くとするには
各有名な戦場をなぞる構成が禍してしまい、
第二次世界大戦のダイジェスト
のような中途半端な印象を受けた。
さて、そんな中でのラストシーン、
軍曹は第一次世界大戦時のトラウマがあったのだから、それからの回復性の意味から、
終戦になっているかも知れないとの認識で、
ドイツ兵を助けようとして逆に殺されるとの
皮肉な設定にするのかなと思ったが、
そうとはしなかった。
キリスト教感視点的結末としたのだろうが、
甘い帰結に感じるばかりではあった。
タイトルなし(ネタバレ)
いろんな継ぎ足しの話。また
アメリカ人にとっては、第二世界大戦と言えど、内戦みたいなもんだと思う。
イタリア系のアメリカ兵士もいたし、ドイツ系もいた。その辛さみたいなもんだと思う。
これに日系人が加わって活躍するんだけど、流石に公式に太平洋戦争では日系人は戦闘には参加しなかった。
KOUPANI ZAKAZANO
チノとルーク・スカイウォーカー
murder or kill
WW2の各最前線へ送られる、不死身の軍曹と4人の若い兵士達の戦い。
兵士達の生意気な態度に対し予想外に寛容なので、あまり鬼軍曹という感じはしなかったです。粋がっていた若造達が、徐々に戦争というものを体験していくのですが、仲間の死に接しても比較的軽い調子が続くので、戦場なのに緊迫感がなくて違和感がありました。軍曹は踏んだ場数が桁違いでしょうが、若い兵士達はただ幸運としか言いようがありません。
イタリア兵を追っ払ってくれたと米兵を大歓迎するシシリアおばちゃん達。亡くなった親の棺を軍曹に用意してもらい喜ぶシシリアの子供。(この子が連れているロバが超可愛かった!)世の中で何が起きているか理解していないベルギーの精神障害者達。皮肉なユーモアのつもりなのでしょうか。流石に収容所の少年のことは真面目に描かれていました…。
展開が速く、よく分からない内に上手いこと解決していきますが、Omaha Beach上陸のシーンはなかなか良かったです。
WW2終戦における軍曹の"murder"は、未遂で終われた訳ですね。
ただの場面描写の連続
総合60点 ( ストーリー:50点|キャスト:60点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:60点 )
転戦する軍曹と兵士達を描く。北アフリカ・イタリア・フランス・ベルギー・チェコと次々に戦場が変わりそれに合わせていきなり場面も変わる。どんな状況だかろくに説明すらなく次の場面にいっていることもある。だから一つ一つの戦いの場面があっさりと流されて深みがない。4人の兵士も見せ場は少なくてどんなやつだか覚えきれないうちに終わってしまった。登場人物も物語も掘り下げが浅くて、ただの行き当たりばったりの場面描写の連続といった感じ。
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