「演技派にイメチェン?」コップランド odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
演技派にイメチェン?
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NJ州ギャリソンのコップランドはフィクションだが脚本・監督のマンゴールドさんは実際にNY市警の関係者が多く住む町ウォーリーハイツ(NY州ワシントンビル)で育ったそうで、経験にインスパイアされていると語っています。警察の腐敗は映画では定番ですし実際にNY市警の不祥事は呆れるほど、未だに実態は隠されたままのようです。そんな観点でみれば社会派ドラマなのでしょう。
スタローンといえばランボーやロッキーなどタフなヒーロー、カリスマ性が持ち味ですが本作では冒頭からイメチェンです、バーでコインゲームにうつつをぬかし小銭をパーキングマシンからくすねるし酔っぱらい運転で事故、それもなんとパトカーでしたから自堕落警官役かと面食らいました。
警官ではなく保安官、NY市警の住民から見れば格下なので半人前に扱われっぱなし。
映画はそんなしがない保安官の葛藤と覚醒をじっくりと描いていきます。
名優デニーロが警官の不正を質す内務調査官として登場してきたので思わず拍手、このコンビで悪徳警官に立ち向かうのだと身を乗り出したが市長の横槍でデニーロもただの役人、スタローンも肝心の生き証人をなんなく奪われる、なんでしょうこの気の揉ませ方、結末はまあまあなので良しとしますがカタルシスは今一つ。
見どころは一味違ったスタローンなのでしょうかね、この役の為に18Kg太ったとか、シリアスからコメディまで何でもこなす役者馬鹿のデニーロさんの真似をしなくとも味のある名優であることは確かなのですからイメチェンもほどほどにしておいて欲しいと勝手に願ってしまいました。
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