劇場公開日 1991年11月2日

「青臭さの域を出ない演出処理が…」心の旅 KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0青臭さの域を出ない演出処理が…

2022年8月22日
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たまたまTV放映があったので
1991年のロードショー以来の再鑑賞。

基本的なストーリーは分かっているので、
新たな感動というよりは、
主人公の人間性復活という
あからさまなストーリーに対して、
マイク・ニコルズ監督の演出が
どう行き届いているかの観点で鑑賞した。

最後は、夫婦互いの不倫を封印、
そして高額の収入を放棄しての家族の再生、
という“甘々”の結末だが、
主人公の人間性復活に関しては、
冒頭の事件の真実への気付きや、
リハビリトレーナーのスポーツマンから
現在の仕事に至ったとの話、等は
結末に対して上手く活かされていたように
感じた。

ただ、妻側の不倫話は、
主人公の仕事人間的な要素を中心とする
彼の傲慢さへの反発だったろうから
違和感が無いとしても、
主人公側の不倫話の挿入は、
最終盤の夫婦愛の復活への
不整合性を感じるばかりで
蛇足的な印象を受けた。

また、病院を訴えた原告夫婦への
お詫びと資料渡しだけに終わらせずに、
今後の主人公の今後の対応の決意までは
描いて欲しかった。

キネマ旬報では第66位と
決して高い評価ではなかったのは、
「卒業」を彷彿させる
娘の寄宿舎からの奪還も含めて、
傲慢な主人公が、
周囲の愛情から人間性を取り戻す
との骨子に対して、
ある意味、青臭さの域を出ない演出処理が、
専門家の方々に敬遠された
結果ではなかったかと想像もしたのだが。

KENZO一級建築士事務所
ぷにゃぷにゃさんのコメント
2022年8月23日

コメントありがとうございました。
私は演出とかよくわからないもので、しごく単純な感想で。
レビューとか、おこがましくて言えない(笑)。
わんこ、本当にかわいかったですね!

ぷにゃぷにゃ