「汚れ役のジョディ・フォスターに最初はあまり同情的ではなかったのだが」告発の行方 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
汚れ役のジョディ・フォスターに最初はあまり同情的ではなかったのだが
総合70点 ( ストーリー70点|キャスト:75点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
ジョディ・フォスターの演じるサラは、貧乏で露出の高い服を着て感情的でマリファナをやったり酒飲みだったりと素行が悪くて、社会の同情を得られやすい役柄ではない。自分も観ていて正直なところ当初はそれほど彼女の立場に同情的ではなかった。逮捕や裁判も、それが法律だから仕方が無いくらいの気持ちだった。
この作品の面白いところは、被害者であるサラの素行の悪さを最初に見せておいて、事件の起きた現場を後半まであえて視聴者に見せないことで被害の様子をわからせないこと。サラはほぼ一人で本当の支援も理解者なく孤独に戦わなければならない。劇中の登場人物だけでなく、視聴者からも恐らくは途中までは大きな支援は受けていなかったのではないだろうか。だけども実際に何が起きていたか、現場を明らかにすることで真実がわかる。彼女の心の傷も裁判も当然という気になる。
昔に観たときは、ジョディ・フォスターのこともまだよく知らなくてって、単に下品な女だと思った。勿論役柄上のことであり、本人とは全く違うのだろうが、それだけ演技は良かったということだろう。検察官役のケリー・マクギリスは普通。サラのために本気でやろうという決意を決めるのはいいのだが、そのための準備や裁判のための過程があっさりとしていて、ジョディ・フォスターに比べて活躍の様子も迫力にやや欠ける。
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