コクーンのレビュー・感想・評価
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アメリカンな価値観
おそらくはコアなSFファンが観たら
認めてくれなさそうではある。
人間側も宇宙人側も
理性的で友好的で互いに共感を持ち合わせている。
本当にこういった感じで
宇宙交流ができたらうれしいなあ。
それにしても出ているお年寄りがめっちゃ元気。
コクーンプール必要だろうかと思うほど元気な人もいる。
元気なお年寄りはそれだけで
なんとなく見てて元気が出てくる。
最後には彼らは大胆な出発をする。
ここら辺がアメリカンな価値観だなあと思ってしまった。
日本だったらなんやかやいいながらも
この地球がいい、あるいは限りある命だからこそ
素晴らしいと自分は悟ったから残るよ。
という展開になりそうなところを
この映画では残るのがたった一人!
フロンティアスピリットはたいしたもんだといつも感心してしまう。
時間には永遠がないと知ったお年寄りたちであれば
ながい時間を無駄にせずに
いろいろ吸収して地球に戻ってくれることだろう!
未来への展望が開けた、
とても後味のよい映画だった。
その後の彼らをちょっと知りたいような、
むしろ無くていいような。
などと複雑に考えてたら
続編が作られていたのですね。
続編も気になるところであります。
人生のベストムービーにあげていたあいつ
年下の男の子が、人生のベストムービーにあげていた。
それで見てみたら、自分には何も刺さらなかった。この年になって見て、「カムバック青春」というような気にもなれないし、相変わらず、この映画の醸し出す良さには共感できないまま。
彼は二十歳そこそこで、いったいこの映画に何を見つけたのか。
移民船を見送る人の気持ちはこれに近いものがあるかもしれません。日本だと、昭和の年代にずいぶんあったらしいですが、ブラジルや朝鮮に移住する人々を見送る時に、理想郷で夢のような暮らしが待っている、そんな未来に旅立っていく血縁をちょっとうらやましく、複雑な気持ちで送り出した人たち。
もしくは、介護老人の現実から、逃避できればという、いささか無責任な逃避から生み出されたのでしょうか。いずれにしろ、謎は謎のままです。
2018.8.19
お年寄りのおとぎ話
未知と融和し宇宙人と闘わなくていい映画はホッとする。
人生も長くなると、体が傷んだりガタが来る。老い先に期待が持てなく生きがいもない。そんな年寄りには若返りや永遠の命は憧れ。おとぎ話のようだが、不死が本当に幸せなのか? 自然死を選んだ夫妻とどちらが幸せか分からない。この歳になって見返すとそれが気になる。
プールに群がる老人が浅ましい
老人ホームに落ちてきた宇宙人の生命力を横取りして生きながらえようとする老人の話。
生きるって良いなぁ、ずっと好きな人と一緒にいたいなぁと老人達は思っていて、偶然見つけた若返りのプールでハッスルしています。
「生」に固執する老人。
「お爺ちゃんが好き、一緒に行くよ!」と言う孫。
人間らしいっちゃらしいんだけど。
仲間の命を奪われてるのに、宇宙に連れ帰ってくれる宇宙人が優しすぎる。あと、白タイツ被ってるだけの衣装が何とも言えず良い。
派手なアクションも銃撃戦もないSF映画。
ある意味平和的。
きっと、生きることについてがテーマなんだろう。
某AIが人間に「地球にとって悪だから、自殺したら?」と助言してくる時代。
宇宙人の船に乗ったからと言って本当に幸せになれるのか?
コクーン2も観ようと思う。
ジジイたち、プールに入って◯ッコリ復活(笑) 謎は解き明かされぬま...
ジジイたち、プールに入って◯ッコリ復活(笑)
謎は解き明かされぬまま。宇宙人よなぜに君たちは暖かい。仲間殺されてますやん。って死とかないんちゃうの?とかツッコミどころ満載のファンタジー作品。
そしてジジババは永遠の命を得たのか?幸せになったのか?2で明かされるんだろうな。続けて鑑賞だ。なんか肩透かしを食らいそうな予感。
老人ホームも楽しそう♪
老人ホームの元気なじいちゃん3人組。別荘のプールに潜入して泳ぐことが楽しみだったが、不思議な物体が沈められたプールで泳ぎ出すと更に元気になった。回春効果抜群の卵。ネリータペレロンタと説明されても頓珍漢なグッテンバーグは『ポリス・アカデミー』のキャラそのもののような気がした。そりゃ、ラクエル・ウェルチの娘のセクシーさの前にはメロメロになってしまいますがな。
老人が大挙してプールに入ったおかげで、コクーン“繭”の中のアンタリア星人は息も絶え絶えになってしまう。Industrial Light & Magic によるSFXの加減が大袈裟過ぎず、老人の演技に溶け込んでいる。
最後には“死”とは何ぞや?といったテーマとともに、老人たちはアンタリア星に連れていってもらう。不老不死。すでに不老ではないけど、そこまでして生きていたいかという心の葛藤まで描けなかったところが残念だ。そして、「一緒に行くか?」という展開も唐突すぎた。もしかして、仲間を殺されたので復讐するために騙して連れていくのかと考えてしまった・・・
アメチーがなぜオスカーを取ったのかよくわからなかった(最後のチャンスだから?)。むしろ老夫婦を演じたヒューム・クローニンとジェシカ・タンディ。元夫婦だというところにも哀愁を感じてしまう。
超高齢化が進展して遂に人口減に突入した21世紀の日本にとって、今こそ求められている映画です
SFは思考の制約をとりさって、私達に思索の幅を広げ高い視座を与えてくれます
より物事の全体像を知り、その本質に迫る事ができるのです
固定観念を取り去り自由に思索の大空を駆け巡ることをもたらしてくれる思考の翼です
本作は正にこのことを教えてくれました
老人達と異星人とのコンタクトの物語の体裁を取りながら、テーマとしているのは、老いとは何か、死とは何か、生きるとは何か?です
このようなテーマは一歩間違えば、宗教臭に満ちた説教になるか、青臭い独りよがりな意見の開陳になりがちです
そこをSFの設定が思考のエフェクターとなり、私達を楽しみながら、実はそのテーマをより深く真正面から考えられるように仕向けてくれるのです
フロリダの老人ホームの日常がまず語られます
三人の男の老人達はまるで、スタンドバイミーに出てくる子供達のようです
何もすることもなく時間はありまってどう遊んで暇を潰すのかで頭が一杯です
子供と同じく老人を責める人は少なく多少の事は目をつぶるだろうという具合で小さな冒険に挑戦できるのです
子供達と違うのは残された時間がもう少ないことです
日に日に体力も視力も認知力も低下しているのを本人達は自覚しています
老人ホームでは死は日常的なものです
三人の内の一人はガンを宣告されます
だからこそ、いまできる内にやりたいことを全てやるのです
子供の時や、現役の時には、今出来なくても大きくなったらできる、そのうちやろうと考える、そのような贅沢なことは最早許されないことなのです
残された日々を充実した楽しい日々でどう過ごすのか?
最早できることの制約は多くそのなかで何をするのか?
テレビを視るだけの生活?
老人達とゲームをして遊ぶ毎日?
孫と遊ぶ?
大学に通う人
美術館や図書館に通う人
趣味に打ち込む人
高齢でも仕事を続ける人もいます
人それぞれの価値観があります
映画の中で美しい日暮れのシーンが何度か登場します
人生の美しい夕焼けを作れるかどうかは、本人次第なのです
その人にとり充実した美しい人生の夕暮れ時にするかは、仲良し老人三人組のように本能少しの冒険が必要なのかも知れません
クライマックスの前にアートが孫に語る言葉は遺言そのものです
永遠の生命を得たと言っても残された人々には死んだ事と同じです
愛する老妻をなくした男にとって永遠の生命とは何でしょう?
永遠に妻を忘れることが出来きず、永遠に苦しめられる地獄なのではないでしょうか?
ジョーは銀行口座を解約して貴重な老後資金の全てを街中に文字通りばらまいて退路を絶ってから、アルマを一緒に行こうと決意を持って誘います
彼もまた共に人生を歩んだ伴侶と最後の日々を過ごせ無いなら、永遠の生命が合っても無意味だと考えていたのです
悔いなく残された日々を過ごす
それは老人達だけでなく、若い人にこそ必要なことです
やっておけばよかった
何故しなかったのか
そんな後悔は老人になったらもはや遅すぎるのです
コクーンのプールにそんな思いを浸けてみても生き返りはしないのです
ウォルターがバーニーに言ったように、もう遅すぎる、出来ることは何もないのです
これだけの思いが、本作を観ている最中に沸き上がります
ラストシーンは、いじめを受けてアートのところに逃げて来ていた孫が笑顔を取り戻すところで終わります
次の世代、その次の世代にも監督の目線は届いています
役者の演技も素晴らしいです
アート役のドン・アメチーはアカデミー賞助演男優賞を獲得しています
アルマ役はあのジェシカ・タンディです
ニューヨーク東8番街の奇跡はもしかしたら本作の彼女の熱演により製作され配役されたのかも知れません
名作と言って良いでしょう
特撮も素晴らしいものです
これもまたアカデミー賞視覚効果賞を獲っています
異星人のビジュアルも優れており、天使の暗喩と異星人を上手く融合させています
コクーンは聖杯や聖遺物からの連想を呼ぶ存在です
超高齢化が進展して遂に人口減に突入した21世紀の日本にとって、今こそ求められている映画ではないでしょうか?
日本でのリメイクが観たいと切に思います
設定からして秀逸
シナリオのすばらしさが際立っている作品。体にガタのきた老人たちと仲間を助けにきた宇宙人。設定からして秀逸。
そして、全体的にはいたって平和に話しが展開していく。基本的に善人しか出てこず、気疲れしない内容。
今観て意外に思うのはラストでしょうか。なんだかんだで、やっぱり「地球に残る」となりそうなところ、みんなほんとに宇宙に行ってしまう。でもこれ「天に召された」っていうところの解釈を「宇宙行っちゃった」に置き換えたところからの発想のような気がしないでもない。ある種おとぎ話。
ありきたりでないラスト
★2.8
お年寄りが若返って遊び歩くシーン面白かった。そして老夫婦達が微笑ましかった。
でも荒唐無稽すぎるというか2は見なくていいかなぁ。
「命は限りあるから美しいんだよ」っていう在り来たりなオチでは終わらなかったのでちょっと気にはなるけど。
ん~微妙(^^;
正直この映画は微妙でした(^^;自分が見てきた宇宙人関連の映画では一番駄作でした。もちろん古い映画なのでCGなどの技術はあまりないのですがストーリーが薄かったような気がします。家族を捨ててまで長生きするために地球を離れて違う星にいくとはね~ww
コクーン(繭)というよりどう見ても牡蠣殻だろう
総合:55点
ストーリー: 40
キャスト: 60
演出: 65
ビジュアル: 65
音楽: 70
永遠の若さ・命は人間が追い求める永遠の主題の一つ。特に若さを失い体が動かなくなり老い先短いとなれば、それは本当に切実に感じられることだろう。
だが現代医学をもってしても未だにこの問題が解決される気配はない。そうなれば超現実的な反則技でもって解決するしかないわけで、それで穏健で知性的で友好的で光りながらふわふわ空を飛ぶ神々しい宇宙人が登場するわけである。若さを取り戻した年寄りたちが精神的にも若返り人生を楽しみだす。
この宇宙人の地球に取り残された仲間、一万年も海底でコクーンと呼ばれるカプセルの中で退屈もせずに待っていた絶大な体力・精神力の持ち主。しかしその割には、年寄り連中にちょっとプールの培養液から出されただけで宇宙へ帰還する旅に耐えられないほど体が弱ってしまう。死にかけの年寄り連中でも楽しみにするほどの旅にすら耐えられないなんて、いったいどんな弱体ぶりなんだろうか。
実際、コクーン(繭)というよりどう見ても牡蠣殻にしか見えないそのカプセルが開いたときに出てくる、もう光ることも空を飛ぶことも無い干からびた弱々しい宇宙人は、まるで養殖場から海底の泥の上に落ちて旬をすぎたまま放っておかれた牡蠣を開いて出てきた痩せた身そのまま。そして宇宙へ戻れる期待をさんざん持たせておいて、またまた海の底へ戻されるという放置プレイは、わざわざやってきた救出チームとしてはかなりのSぶり。すっかりやつれて皺だらけの老けた元同僚を見た途端、あまりの変貌ぶりに失望して一緒に故郷に帰るのが本当は嫌になっただけなんじゃないのかと、思わず彼らを問い詰めたくなる場面である。久しぶりに会ってすっかり不細工になっていたかつての憧れの人みたいな同窓会でよくありそうな話である。
そもそも一万年も放っておくなんて命の恩人である仲間に対していったい何の罰ゲームなのだろうか、そんな昔から地球にやってきて何をやっていたのだろうか、ウサギ小屋より狭苦しい牡蠣殻の中で何をやれば一万年も暇つぶしを出来るのだろうかと疑問は尽きない。そして一万年も牡蠣殻の中で放置されていた自分の仲間を宇宙に連れ返せなくなる原因を作った性質の悪い年寄りどもを、ためらいもなく仲間の代わりに連れ帰り永遠の命と若さを与えるという。もし干からびた同僚を連れて帰るのが嫌になったのでなければ、彼らの体の90%くらいは無料奉仕精神で構成されているに違いないし、彼らの辞書には恨みという言葉は存在しないに違いない。
この出鱈目な宇宙人の設定は必要なのかな。さんざん宇宙人の設定には批判的なことを書いたが、老いや人生を見つめなおしたりするのは面白い主題であると思うし、そこで永遠を求める者・愛する者を失い自分も自然の摂理に従うことを選ぶ者といった人生の選択を描くのは良かったと思う。だがどうも年寄り連中と宇宙人との関係や宇宙人の設定が少々無理がある。そこらあたりを見直してくれたらもっと良い作品になっただろう。
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