「名無しの主人公」荒野のストレンジャー Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
名無しの主人公
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総合:45点 ( ストーリー:30点|キャスト:60点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:60点 )
しょぼい小さな町に何故か町全体を塗り替えられるほどの大量の赤い塗料の在庫があって、町の建物全てを真っ赤に塗って、大きな机を作らせてその周りに住民が無防備にいてわざわざ三人の無法者がやってくるのを待っている。何がしたいのかわからなかった。「地獄」という看板があったから、ここがその舞台にふさわしいように塗り替えられたのか。
全体を通してなんとなくわかるのは、イーストウッド演じる流れ者は、町の住民に復讐をしたいからわざわざこんなことをする。彼らに代償を支払わせる。それは物であったり建物であったり、時には命で償わせる。鞭で打たれて死んだ保安官の場面が出てくるから、流れ者は保安官と何らかの関係があるし、その後の彼の住民への行動から復讐なんだなと何となく分る。
最後に保安官の墓の前で「名前はわかっているはず」と言うから、流れ者は保安官の幽霊ということか。それにしても現実性がない。幽霊だというのは映画だからまだいいとして、彼の思うとおりに住民と無法者が動いてくれることがおかしいし、鞭で一人の無法者が打ち殺されるまで他の人は何もせず酒場で待っているとか思いっきり変だ。そして住民と彼の関係など色々と分り辛い。昔、イーストウッド監督作品にはずれはないと書いたが、前言撤回、これははずれだった。
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