「自分にとってラブコメと言えばこれ!」恋人たちの予感 greensさんの映画レビュー(感想・評価)
自分にとってラブコメと言えばこれ!
「男と女は友達になれるか」をテーマにした映画。メグライアンのキュートさがまぷしい、彼女にとっての出世作品です。毎年、秋から年末にかけた季節が巡ってくると、ニューヨーク•セントラルパークの紅葉や、クリスマスシーズンの街中のキラキラした感じが描かれた、この大好きな映画を思い出します。
しばらくぶりにDVDで鑑賞しました。
この作品は、初めて観た時から随分長い年月が経っていますが、自分の年齢に関係なく、この作品に対する自分の印象が全然変わっていないことに驚きます。見るたびに、好きだなあ、と再認識します。あ、ただし、昔は “大人のラブコメディ”として見ていたのが、自分の年齢と比べてみて「主人公たちは一体何歳だっけ?」と軽くショックを受けるようにはなりましたが笑
ストーリーですが、主人公のハリー(ビリー•クリスタル)と、サリー(メグ•ライアン)は大学卒業後、たまたま2人の引っ越し先であるニューヨークまで、車を交代で運転することになります。道すがら交わす会話の中で、2人はお互いに相手のことを、理解不能で不快な異性とすら感じますが、ニューヨークに着いたら さようなら。もう二度と会うことないだろうと、それぞれの人生を歩み始めます。ところが、不思議な縁に導かれた2人は10年近くを経て、それぞれのパートナーと手痛い破局を経験したところで再会します。男女の関係に臆病になっている2人は、今度は友人となると決め、友人の枠を越えてしまわないように細心の注意を払いながらも、相手を通して、男性•女性の考え方やものの感じ方の違いなどを理解して行きます。そしてその延長線上に2人はついに、お互いが最高の人生のパートナーであることを発見する、、、というストーリーです。
自分は女性としての視点に傾いてしまうかもしれませんが、ハリーのように独特な理屈をあれこれ言う男性が個人的に好きかという話はさておいて笑(「(男性の名前が)シェルドンは、ダメ」という小理屈なんかは、映画の中で聞く話としては、面白くて大好きですが)、やはりサリーは、自分がハリーに大切にされていることを感じたから、「この人こそが自分の大切な人だ」と気づいたように思います。相手から大切にされていると感じるかどうかが、2人の関係性が長く続くカギなのかな、、、(そう感じられたから、お互いを信じて大切にして来た感じがするし、これから先2人を取り巻く環境で嵐が起きたり、人生色々あっても、幸せな2人でいられそう)。
「相手を大切にする」と一口に言っても、主人公の2人の場合は、「男女」というよりも「人」として、相手が何に苦しんだり悲しんだりするかを知って、相手がその苦しみに陥ってしまわないように思いやっていたことが、最終的に男女としてもお互いを大切にし合える最高の関係につながっていったように思いました。こういう相手の思いやり方は素敵だし、それによってお互いが離れがたい存在になる、というのも素敵。すごく納得します。
(と、このように感じましたが、男性側から見ても同じように感じるのかな、、。どうでしょう?)
今回、時間があったので初めてDVDのメーキング映像を見たのですが、とても面白かったのは、ハリーのモデルはロプ•ライナー監督で(それをベースに、何人もの男性に対して行ったアンケート結果で肉付けをした)、サリーのモデルは、脚本家のノーラ・エフロン氏であったということでした(ちなみにこの2人は、ご夫婦ではありません笑)。
そうやって出来上がった本作は、改めて今回鑑賞してみて、ハリーとサリーの会話のひとつひとつ、ストーリーや場面の展開、ファッションから音楽まで、私にはパーフェクトに思えました(他の方のレビューを見ると、古臭いとか、厳しいコメントも多いのですが、何年経っても好きなものは好き!という感じでしょうか笑。まあ、もしかしたらずっと好きなのは、私が成長してないからかもしれないですが、、、)。
追記:
そう言えば、随分昔にビリー•ジョエルのThis Nightという曲を聴いた時に、歌詞が描くシチュエーションが、この映画ととても似ていてびっくりしたことがあります。でも、制作年を見たら、この曲と映画とは全然接点がなさそうなんですよね、、。
日本の歌謡曲ではあまり聴いたことがない気がするのですが、こういう、恋をためらっているシチュエーションはその当時、海外ではよくテーマになったものなのかもしれません(今も同じ?)。もちろん、この映画の場合、エンディングは、軽快なハリーコニックJr.で大正解です!