訣別の街のレビュー・感想・評価
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「市長への忠誠心」と「正義感」の葛藤を
ニューヨーク市長とその補佐官が、少年が巻き込まれた銃乱射事件の対応に苦慮する物語。
アル・パチーノとジョン・キューザックが共演し、ダニー・アイエロが脇を固めるポリティカル・サスペンス。
クレジットはアル・パチーノが先に出てきますが、実質の主役はキューザック。
政治への野望を強く持ちながらも、好奇心と正義感を抑えることが出来ない若手補佐官をキューザックが好演。
そして、彼の主であり、ホワイトハウスすら視野に入れるやり手ニューヨーク市長をアル・パチーノが熱演。
見ごたえある作品になっています。
物語としては、サスペンス部分に面白みが感じられないのが残念なところ。
また、主人公の若手補佐官の葛藤等の描写が不十分で、物語に深みが乏しいことも少し残念に感じました。
私的評価は普通にしました。
邦題の意味は?
警官とマフィアとのこと銃撃戦で、巻き添えになって亡くなった少年まで、演説にしてしまうのは、いかにも政治家っぽいと思います。集票のための新駅や銀行ビルなどと同じレベルでしか扱われていないように思えてならないのです。評論子には。
最後のさいごには殉職警官には手厚い補償がされたようなので「結果オーライ」ではあるのかも知れませんが…。
市長補佐官から市議会議員へと打って出た主人公にしても、所詮は、政治の世界で自分の権力欲を満たすことしか考えていないように思われました。
原題は「City Hall」(市役所…あるいは市役所庁舎)だったようですが、邦題の「訣別」が、何との訣別だったのかは、評論子には、最後まで、ストーリーからは感得できませんでした。
ジョン・キューザックが好演
アル・パチーノ演じる市長はがはまってます。
その右腕のジョン・キューザックが、尊敬する市長のために独自に働くも。
アルはこういうのやらせたら、安心してみてられます。
彼を反目する人々の前でいっぱし演説するシーンは、とくに見ごたえがあります。
アル・パチーノ
マフィアと判事の黒い繋がりを風刺した社会派映画だが、警察側をほとんど描いていないところが気になった。探偵気取りで調査を進めるジョン・キューザックの演技もそこそこいいのだが、現実味が無いように思われる(役作り失敗?)。政治家になることを目指してNYに来てるんだから、そこまでやるか?ってところが引っかかって、夢中になれませんでした。もちろんアル・パチーノは良かったです。
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