劇場公開日 1968年5月1日

「盲目の女一人が犯罪者にどう対抗していくのか」暗くなるまで待って Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5盲目の女一人が犯罪者にどう対抗していくのか

2015年4月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

総合70点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:65点|音楽:65点 )

 オードリーは盲目であるという設定で、限定された登場人物たちとほぼ部屋の中だけで完結する犯罪物語。その意味では主人公が骨折で病室からずっと動けなかった「裏窓」に似ている。
 「レッド・ドラゴン」では盲目の人は常に照明をつけずに真っ暗闇の中で生活していたが、ここでは部屋は常に明るい、最後を除いて。最初から人をも殺す凶悪犯だが、その割りに大掛かりなお芝居を手間暇かけて仕込んでとやたらとまどろっこしい。これならば最初から部屋に押し入って人形を捜索するなり、脅して在りかを言わせるなりすれば手っ取り早くてよかったのではないか。そのように突込みどころも多い。
 しかし、オードリーが音で何が起きているのかを実はわかっていたり、そこから状況を少しずつ把握していったり、危険に立ち向かうために出来ることをしたり。か弱い女一人で目が見えないという圧倒的に不利な状況で、一体どうなってしまうのかという緊張感と期待感とが交じり合って、まずまず楽しめた。しかし、危険を表す演出は、時代のせいかおとなしめで物足りなさもあった。

コメントする
Cape God