グッバイガールのレビュー・感想・評価
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リチャード・ドレイファスの絶頂期‼️
とにかくこの作品は70年代を代表するロマコメだと思う‼️それもスゴく都会派‼️ニューヨークに生きる人々の哀愁がセリフの一つ一つにセンス良く組み込まれている‼️話術の妙とでも言うべきでしょうか⁉️フランク・キャプラ監督の「或る夜の出来事」やビリー・ワイルダー監督の「アパートの鍵貸します」を思い起こさせるキャラクターたちのセリフの応酬‼️物語としては、男に逃げられてばかりいるポーラが、シカゴから来た売れない役者エリオットと結ばれるまでを、ポーラの10歳の娘ルーシーを絡めて描いている‼️夜中にエリオットがずぶ濡れでポーラのアパートを訪ねるシーン、エリオットが仕事仲間の女優をアパートに連れ込んでポーラが激怒するシーン、エリオットの新作「リチャード三世」をめぐる舞台裏の演出家とのイザコザ、屋上でのパーティ、エリオットが馬車でルーシーを迎えに行くシーン、ポーラがエリオットを映画の撮影へ送り出すシーンまで、素敵な名場面がいっぱい‼️中でも「リチャード三世」は、舌がもつれるわ、叫び出すわ、コブ付きで足を引きずるわ、体をくねらせるわ、舞台としては最悪だが、映画のコメディ・パートとしては最高に面白くできてる‼️やはり都会的なセンスあふれるニール・サイモンの脚本が一番‼️ポーラのマーシャ・メイスン、エリオットのリチャード・ドレイファス、特にとんがった演技で観る者を魅了するルーシーのクイン・カミングスの存在感も素晴らしい‼️そしてそれらをまとめ上げたハーバート・ロス監督の演出‼️「アカデミー賞を獲ってね」とエリオットを送り出すポーラ‼️そして実際にドレイファスがアカデミー主演男優賞を獲るんだからホント、映画のマジックって素晴らしい‼️
ニール・サイモンの脚本が生かされた、オフ・ブロードウェイの楽しいコメディ映画
久し振りに楽しいアメリカ映画を満喫した。軽快明瞭なるお話の展開と、登場人物のユニークな個性が、単純ではあるが明るく健康的に描かれていて実に好感が持てる。これは、主演のリチャード・ドレイファスとマーシャ・メイスンの役柄を考えて脚本を仕上げたニール・サイモンの手腕が大きい。また、「愛と喝采の日々」で堅実な展開を見せたハーバート・ロス監督のリラックスした演出タッチもいい。その為に、ドレイファスの演技は、真面目ながらツキが無い俳優エリオットの哀切たる心情を笑いで吹き飛ばす。これは、彼にとって最良の演技になるであろう。マーシャ・メイスンも、愛人に結局は棄てられる不運な女性ポーラを深刻ぶらず、あっさり演じ切っている。彼女の最高作「シンデレラ・リバティー」の酒場の女のリアリティーには及ばないものの、技量に裏打ちされた安定の演技力を見せてくれる。そこに娘ルーシーの存在が異色で、アメリカ社会における子供の在り方が加えられ、単に大人の男と女の関係で終わらないドラマになっているのが良かった。それが上手く描かれている場面が、二人の大人の関係を知って気がふさぐルーシーを学校まで迎えに行くシーン。唐突ながらクラシックな馬車に乗せるアイデアが面白い。このサプライズによりエリオットが家族の一員に認められる切っ掛けになる。個人主義のアメリカ社会にみる、ひとりの人間として子供も扱うところが良く表現されていると思う。
お話は、舞台劇にもなるストーリーと展開。エリオットとポーラが最初に出会うところと、二人が結ばれるところ、そして再び愛を確かめ合うところで、丁度雷が鳴って雨が降る。音と情景の変化を二人の心理と対比させる演劇的な演出が施されていた。
それにしても、ドレイファスがゲイのリチャード3世を演じるオフ・ブロードウェイの舞台裏はケッサクだった。偏執的でマザコンの演出家の解釈が笑わせる。続くエリオットがポーラの前で映画出演を断る芝居のリアクションがまた巧い。脚本家と演出家と俳優が噛み合った名人芸である。
兎に角楽しい映画だった。劇中でエリオットはポーラに、どうせ映画に出るんだったらアカデミー賞を取ってねとエールを送られるが、そう言われてドレイファスがこの作品で本当に受賞したのは、これが初めてかも知れない。上手く決着が付いたハッピーエンドのロマンティックコメディのアメリカ映画。
1978年 11月23日 丸の内ピカデリー
スノッブの世界
こっちで言えば太一君か倉本君みたようなウルトラ脚本家の作品ですから、たたみかけるような会話の応酬です。それに応えるドレ君の演技も見ものです。娘がメチャいいです。ラストの盛り上がりは演出の手柄、泣きそうです。
良質映画
恋人(内縁の夫?)トニーはイタリアの映画監督ロベルト・ベニーニに見込まれて映画俳優の道へ・・・もうベニーニが活躍してたのか。
『欲望という名の電車』はかなり浸透しているようで、その他映画のタイトルもどんどん出てくる。娘ルーシーもオタクっぽいほどよく知っている。エリオットは「リチャード三世」の主役で頑張っているのだが、実はゲイだったという監督の言いなりになって観客・批評家から総すかんを食らう。
最初にアパートに訪れてきたときの公衆電話がラストに活かされ、脚本の良さが光る。ありきたりのラブコメディをここまで昇華できることにも驚きだ。
うーん
良くも悪くも70年代のアメリカを反映した作品。
三十路で子持ちで男運が悪く、未だに女優を目指しているという子供のような主人公ポーラ(マーシャ・メイソン)のサクセスストーリーと思いきや・・・
突然転がり込んできた売れない俳優エリオット(リチャード・ドレイファス)の演技がアル・パチーノを意識してるような感じでイマイチ(作品の中でもエリオットが自らをアル・パチーノと例える場面もある)この演技でアカデミー主演男優賞が獲れたのが不思議である。
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