劇場公開日 1956年9月8日

「ついに、ロビーに会えた!」禁断の惑星 KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ついに、ロビーに会えた!

2021年3月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

子供の頃は、ロビーと言えば、
鉄腕アトムや鉄人28号の漫画やアニメの世界
だけに留まるキャラクターでは無く、
空想科学界全体における代表的なロボット
で、買ってもらうことは出来なかったが、
ロビーのおもちゃはデパート売場等で
羨望の眼差しを向ける対象だった。

そのロビーにNHKBS放送でついに
会うことが出来た。

しかし、映画の出来そのものは、
現代の感覚では今ひとつのものだった。
色々な観点で、その後のSF映画の元祖的作品
だったとは言え、古くささは拭えない。
この点は、進歩性の判断の難しい人間
そのものを描くヒューマンドラマ的映画
に比べ、
際限なく進歩する科学技術に密接に絡む
SF映画のハンディキャップかも知れない。

だから、話の骨子の
“観念・潜在意識の具象化がもたらす恐怖”
の表現は難しかったかも知れない。
あえて直接描かないという方法もあったと
思うが。

また、
全てがスタジオ撮影ですよ感が丸出しだし、
ロビーの足が長すぎて着ぐるみなのが
見え見えなのは残念で、
おもちゃのロビーの方が
よほどロボットらしい愛らしさがあった。

それでも、私には
ロビーの存在だけに支えられたと言って良い
かも知れない作品だ。

🌟🌟🌟の内訳は、
作品の出来🌟🌟+ロビー🌟です。

ロビーよ、永遠なれ!

KENZO一級建築士事務所