「黒澤明はドイツ表現主義映像の影響を受けていたのか?」吸血鬼ノスフェラトゥ KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0黒澤明はドイツ表現主義映像の影響を受けていたのか?

2021年6月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ポランスキーの「吸血鬼」を観た勢いで
初鑑賞。

私がレンタルして観たDVDの上映時間は
63分だったが、解説のデータでは94分
とあった。“オリジナル”との注釈があった
ので、本来は94分の作品だったが、
著作権訴訟の影響で後に見つかったフィルム
では63分までしか再現出来なかったとのこと
なのだろうか。ストーリーに分かりにくさを
感じた部分はその影響だろうか。

映像面ではこの作品でもドイツ表現主義的
に思えたが、新たに感じたのが、
不動産屋の社長などの目を見開いた表情の
クローズアップが、黒澤明の例えば
「蜘蛛巣城」等での三船や山田五十鈴の
表情描写を想起させたことだ。

黒澤明はドイツ表現主義映画の影響を
受けていたのだろうか。

KENZO一級建築士事務所