ガラスの動物園(1987)
劇場公開日:1988年5月14日
解説
経済大恐慌の時代、1930年頃のセント・ルイスを舞台に、その裏街のアパートでくりひろげられる3人家族の愛と葛藤を描く。テネシー・ウィリアムズの同名の戯曲の映画化で、製作はバート・ハリス、監督は「ハスラー2」のポール・ニューマンで監督としては6作目。撮影は「ハスラー2」のマイケル・ボールハウス、音楽はヘンリー・マンシーニが担当。出演はジョアン・ウッドワード、ジョン・マルコヴィッチほか。
1987年製作/アメリカ
原題または英題:The Glass Menagerie
配給:コロムビア映画
劇場公開日:1988年5月14日
ストーリー
セント・ルイスの裏街にたたずむ荒れ果てたアパートに、船員姿のトム・ウィングフィールド(ジョン・マルコヴィッチ)がやってくる。彼はかつての思い出を、観客に向かって語り出す。アメリカが経済恐慌の嵐に見舞われた1930年頃、トムは、母アマンダ(ジョアン・ウッドワード)、2つ年上の姉ローラ(カレン・アレン)とともに、このアパートで細々と暮らしていた。父親は一家を捨てて、姿をくらましていた。つつましい暮らしであったが、昼はデパートで働き、家でもアルバイトをしている母親のアマンダの手がよく行き届いていて、暖かく落ちついた雰囲気があった。だが道徳家で子供たちには口うるさい。倉庫の事務員をし、映画が大好きで詩を書くことに生きがいを求めている息子のトムは、そんな母親をけむたがり、喧嘩ばかりしていた。一方足が不自由で極端なはにかみ屋で、古いレコードをかけながらガラス細工の動物たちを手入れしている時が最も幸せだという姉のローラに対しては、秘かにいたわりの目をもっていた。母の頼みもあって、トムは家に同僚の青年を招待する。ローラは青年と会ったとたんびっくりして全身を震わせた。彼こそ高校時代に胸ときめかせたあこがれの人、ジム・オコナー(ジェームズ・ノートン)だったからだ。食事の直後、家中が真っ暗になった。ロウソクの灯の下で、ジムはローラに劣等感をはね返せと励まし、甘い口づけをかわす。だが、ジムには婚約者がいた。母と娘の将来に対する夢はむなしく崩れ去った。トムは家をとび出して、船員になった。--そうして彼は、いま長い放浪生活から帰ったところだった。家には母や姉の姿はなく、全ては切なく、苦い思い出として残るばかりであった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ポール・ニューマン
- 原作戯曲
- テネシー・ウィリアムズ
- 製作
- バート・ハリス
- 撮影
- ミヒャエル・バルハウス
- 美術
- トニー・ウォルトン
- 音楽
- ヘンリー・マンシーニ
- 編集
- デイヴィッド・レイ
- 字幕
- 菊地浩司
受賞歴
第45回 ゴールデングローブ賞(1988年)
ノミネート
最優秀作曲賞 | ヘンリー・マンシーニ |
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第40回 カンヌ国際映画祭(1987年)
出品
コンペティション部門 | |
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出品作品 | ポール・ニューマン |