「迫害されても迫害されても」ガッジョ・ディーロ ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
迫害されても迫害されても
クストリッツァ監督作品でロマの文化は少しは知っていたのですが、本作ではロマの迫害のされ方や貧しさがよりリアルに感じました。欧州に旅行する時は良く『ジプシーに気をつけろ』と言われますが、こんな生活であれば旅行者にたかる事は当たり前というか、政府も社会も助けてくれない生きるか死ぬかみたいな世界なので、日本人には想像もできない何とも言えない気持ちになりました。
フラメンコのドキュメンタリー映画を鑑賞した時に、フラメンコのルーツもロマだという事を知りました。迫害され続けた流浪の民が豊かな音楽と踊りをヨーロッパ各地で土着化してきたというのが何とも皮肉な話です。ヨーロッパの文化はロマ抜きでは語れないですね。
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