「生き抜くとは卑しくなること。強くて不憫な女の物語。」風と共に去りぬ スモーキー石井さんの映画レビュー(感想・評価)
生き抜くとは卑しくなること。強くて不憫な女の物語。
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南北戦争時代のジョージア州を舞台に繰り広げられる強くて狡猾で不器用な女性の物語。
主人公の逞しさには感服するが、どうしても卑しい女性だなと感じてしまうのが正直な感想。
こんなことを言ったら時代錯誤だと非難されてしまうが。
上流階級の淑女とは名ばかりで、使用人の忠告や周りからの評判などお構いなし。
意中の男性への当て付けから気のない男性と勢いで結婚したり、戦後故郷の農園を守るために妹の婚約者を寝取って金脈を得たり。
この様は個人的に見苦しさを感じたが、
反面、生き抜いていくことは綺麗事ではないといくばくか共感したものだ。
ただ、歳を重ねても、想ってくれている人に諭されても大切なことには気づけず、意地を張り続け、素直さにかける様は見ていて虚しく、そして寂しさを感じてしまう。
最終的に大切な人たちが周りにいなくなり、孤独に打ちのめされてしまう主人公だが、それでも生前の父の言葉を思い出し、「明日考えよう」と自分の原点である故郷の農園に帰り、また再起を図ろうとするヒロインの不屈の精神は見習うべきと感じた。
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