革命児サパタのレビュー・感想・評価
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やっと見ることのできた「革命児サパタ」♪
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エリア・カザンの監督作品の中でも長らくお目にかかる機会のなかったこの映画、やっとみることができた。この頃の映画は、役者でなくて監督でみると主張とか表現とか全体的に通じているものがありとても面白くて、今の大衆受けする大ヒット映画とはまた別の楽しみ方がある。だが、一口に監督で映画をみるといっても、撮影時に監督がどういう状態にあったかによっても作品に影響を与えているようだ。それでも、エリア・カザンだ。サパタはメキシコの革命家(児?)で現政権の不満から農民より大きな支持を受けて指導者になるも、一方で昔からの同士や相棒の側近とは主義・主張などが合わなくなり徐々にひとりになっていく。映画の話ならず、この世もそうだなんて考えていたら、この世を善悪で語るのはどうなのか考えてしまう。いや語ってもいいが、立場によって善悪の基準は様々だ。やりきれないもんだな。最後の銃撃シーンは、監督の精神状態かってくらい凄かった。痛みが走った。若いマーロン・ブランドーの演技を見ながら、ああ、ところどころコルレオーネ。この役をしなかったら「ゴッドファザー」のブランドーはなかったかも知れないとほくそ笑んでしまった。とても興味深くて面白かった。
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