「行き当たりばったりは通用しない」カクテル はむちん2さんの映画レビュー(感想・評価)
行き当たりばったりは通用しない
「一発この街でやってやるぜ!」そんな雰囲気の出だしは「マイケル・J・フォックス / 摩天楼はバラ色に 」を思い出す。バンド(Starship、Night Ranger)の曲をフルに聴ける出だしはファンとしてはこれ以上ない喜びだった。
就活に挫折するのもそっくりに思えた。大学に行きやすくなった今の世の中だけど、逆に高卒や専門の方が生きてくうえでは気楽。そんな思想が映画の中に感じたのは良かったんだけど、中盤以降は正直つまらなかった。映像があまり良いとは言えなかったので、ジャマイカでのビーチ場面は「奇麗だな」と思えず残念。そして、せっかくいい出だしだったのに女遊びに精を出してて中身がない。成功したら調子に乗る、刹那主義、若気の至り...そんな人達を描いた映画なのかなぁ。
Tクルーズは単細胞な役柄だ。彼が主演じゃなかったら観なかったかも。自然と「ベストキッド」で思い入れのあるエリザベス・シューに焦点が移ってしまった。
しかし、コミュニケーション含め打算的に生きることが多い現代では、素で生きる主人公の性格や行動力に魅力を感じなくもない。要は内容が薄っぺらいのが残念なのだ。
失敗し、夜の街を一人で歩くシーンが一瞬だけある。周りに居るのは娼婦だろう。ファミレスのような場所で途方に暮れるT.クルーズを見てて思った。カクテルの道で成功してる人だって世の中には居るのに、大卒じゃなくても立派に生きてる人だって居るのに寂しくなる展開で「これが現実なんだよ」と戒め的な映画と捉えてしまったら、皆が安定した仕事しか選ばなくなっちまう。飲んだり遊びに行ったりするのにさ。。。
もう一度記入したい。内容が薄っぺらいのが残念で仕方ない映画だった。