「ラスト、驚嘆の声を上げてしまった!」男と女(1966) とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
ラスト、驚嘆の声を上げてしまった!
切ない大人のラブストーリーで終わるのかと思っていたら、こう来るか!
そして、唯一無二の映画となる。
連れ合いを亡くした男と女のラブストーリー。
大人としての嗜みと、駆け引きと。
けれど、駄々洩れしてくる、まるで初恋のようなきらめき。
けれど、生きてきた重みもあり…。
それをシャンソン、サンバ、ボサノバ…。
軽くも、叙情たっぷりな音楽と、『ELLE』『VOGUE』『FIGARO』のような映像と編集で魅せてくれる。
あるシーンは、映像と歌詞を含めた歌で語らせる。
主要テーマも、シーンに合わせて、テンポを変え、観客の情緒を高めてくれる。
音楽家でもあり、俳優でもある、元夫役のバルー氏が、レイ氏を監督に紹介する等、製作にも加わっているからだろう。
音楽だけでなく、映像や物語進行のテンポもよい。詰め込みすぎない。
まるで、旅に出た時の、目的の観光地ではなく、観光地から観光地へ行く途中に目にするような風景が続き、心に余裕を持たせる。
そんな隙間時間に浮かび上がってくる思い。
ふと、仕事場や社会に向けての鎧を脱いだ時のような時間。
それが心地よい。
初めは、たまたま同乗した二人。
共通の話題はあるが、長い道のりには足りない。
冗長に空間を埋めるだけの会話を続けるのではなく、
気まずい沈黙と、知的かつ愛情深い言葉で返してくる女。もっと語り合いたくなる。
そして…。
映画のすべてが乾いた心に染み込んでくる。
天気は偶然?
雨、晴れ、夕焼け、晴れてはいるけれど、雲一つない快晴ではない、穏やかにも見えるはっきりしない空模様。
ドライブをしているときは雨が多い。事故を起こすのではないかとフラグが立つ…。
予算の都合だったという、カラーとモノクロ。モノクロもセピア系とネイビーグレー系と。
程よい緩急。
突っ込みどころがあるのが、また心地よい。
『赤ずきん』を怖がる娘が所望するのが『青髭』。もっと、怖いじゃん!これは何かのメタファーか?たんなる子役のアドリブか?
母と娘のすれ違い。母はチョコレートを買ってあげようとするが、娘はケーキ一択。
息子はどこに走っていくんだ。お父さんはこっちだぞ!
海で子どもから目を離すことにも緊張してしまった。遠浅の浜辺ではなく、目の前をあんな大きな客船が航行するくらいの深さがあるのに。
レーサーなのに、ガソリンスタンドで煙草?(このガソリンスタンドは『シェルブールの雨傘』を思い出してしまった。)
あんな状況で、子どもを置いて、自死というのも…。亡くなったという誤報を聞いてならわかるが。
ジャン=ルイには、セフレがいたのね。
学校の先生が、親二人の様子を見ても驚かないところが、フランス…。日本なら…。
そして、レースの場面等で流れる音楽。『ウルトラマン』か『ウルトラセブン』が始まるのかと思ってしまった(笑)。
一瞬、一瞬を、真に生きてきたアンヌ。それゆえの…。
そこがうらやましくもあり、寂しくもあり…。
ジャン=ルイにとっては、その時々のパッション?
大人にとっての、素敵な童話。
美酒に酔いしれるような心地を味わえる。
こんばんは♪
こちらこそコメントしていただきましてありがとうございました😊
ほんとっ❣️うっとりしてしまいます。とみいじょんさんこそ、素敵なレビューでございます。
また楽しみにさせていただきます。💕🦁
天気、モノクロ、母と子、やんちゃな子供達、ガソリンスタンドのタバコ(←私もドキドキしました)
オシャレな担任?(おフランス🇫🇷は細かいこと気にしない)、アンヌの生き方、🌸
また情景が浮かぶようです。💗
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
🙉ウルトラセブン、とか、
笑ってしまいましたわー❗️
ありがとうございました😊
また今後ともよろしくお願いいたします🤲
こんにちは♪
ステキなコメント、うれしく思います💕ありがとうございます😊
何か、とみいじょんさんの文章を拝読させていただきますと、読む者の心を夢見心地にしてくださいますね。
レビュー、
大人の嗜み、←これを言いたかったんです。気持ちは💕な二人❗️
ですがジワジワッと周りから真ん中へと。
こんばんは♪
共感していただきましてありがとうございました😊、
素敵なレビューをありがとうございます😊
亡くなったジャン•ルイの奥様、精神的に弱くて、子供さんのことも考えられないぐらいだったのかと。しかし、ジャン•ルイ、セフレか同棲相手がしりませんが、いるのに、アンヌに手を出しに行って、と思ってしまいました。
コメントありがとうございます。
未見だと、公開当時観た人はどうだったんだろうという関心が出ますね。
「81/2」のとっ散らかりは今作の比じゃないですね。もう記憶が断片的です、ロケット打ち上げ台出て来ましたよね?
共感&コメントありがとうございます。
エッジの立った作品が好きで、昔の作品と思えない野心的なものを感じたので“とっ散らかった”は今回、誉め言葉でした。
でも、手術室から出て来る所でかかった勇壮な曲なんて・・ちょっと笑いそうでした、悲しいシーンなのに。