オールウェイズのレビュー・感想・評価
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ジャンルの定まらない独特な感覚が人を感動させる
スピルバーグは純粋な恋愛ストーリーを書くのが恥ずかしいのか…。ただの恋愛でなくファンタジー要素も入れて恥ずかしさをごまかしてるようにみえた。しかしやはりスピルバーグ。最後の海のシーンで観客を唖然とさせるであろう謎のシーンははっきりしないまま物語終了。
最初のピートの着陸シーンで、管制塔の人がベランダに出て太陽の照り付ける空を走り抜けるピートの飛行機を見上げるシーンが美しい。そして最後の海の底から月が照らす海面を写すシーンも美しい。カメラワークは抜群だ。
途中まで生きていたリチャードと演技した後に幽霊のリチャードを無視しながらのホリーの演技は天才的。特にダンスシーンはホリーの天才っぷりが見受けられる。
そして最後の最後でピートが天国に帰るシーンでは滑走路を歩いて行くシーンは、リチャードの演技がまるで英雄のような風格を出していた。恋愛(最終的に恋愛かどうかよくわからないが)の映画で鳥肌がたったのは久しぶりだ。
素晴らしい演技が物を言うとはこのことだ。
彼の死がもたらしたのは悲しみだけではなかった。
製作・監督をスティーブン・スピルバーグが務め、またオードリー・ヘプバーンが(主演ではないけど)最後に出演した作品。
生き返ったピートの姿は他の人には見えないけど、ピートの意思は人を動かす。
マルコヴィッチの脳内に入りこみ、彼を操ることのできる「マルコヴィッチの穴」を一瞬連想した(笑)
森林火災消火隊を育成するための学校では、ピートがテッドという青年に密かに彼の腕前を伝授する。
ピートが仕事をする時リラックスするために口笛を吹くが、緊張で固まっていたテッドも知らぬ間に彼につられて口笛を吹く。
二人で吹く口笛はうまいことハーモニーが合わさってて、これまた凝ってるなぁと思った。
恋人のドリンダの強さもまた映画を切なくさせます。
幸せな日々と、その後の日々。
ピートや彼の仲間たち、そしてドリンダの変化。
ピートの死がもたらしたのは悲しみだけではなかった。
スピルバーグ監督は人を感動させる天才だと思った。
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