「人の闇と、闇の中の人」オール・アバウト・マイ・マザー Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
人の闇と、闇の中の人
総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:80点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:75点 )
全編に流れる音楽が緊張をはらんだ冷たく澄んだ空気を作り出している。本来あまり表面に出てこない社会の闇に生きる人々や、日向に生きる人々の闇を、その空気の中に一切隠すことなく映し出す。同性愛や麻薬といった本来普通じゃないことが、普通のことのようにそのままこの世界を作り上げていて、それらをそれぞれの俳優たちによって上手に表現されていた。人生の全てだった子供を失い孤独を彷徨う母の物語も悪くないが、それ以上に次々に現れる非日常な人々の半生と空気が印象に残る作品だった。
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