劇場公開日 2023年1月13日

「60年も昔(昭和40年)ですが、古さを一切感じないセンスの塊のような奇跡的な作品ですね。 『ルパン三世』がお手本にした事由も納得です。」黄金の七人 矢萩久登さんの映画レビュー(感想・評価)

5.060年も昔(昭和40年)ですが、古さを一切感じないセンスの塊のような奇跡的な作品ですね。 『ルパン三世』がお手本にした事由も納得です。

2025年4月6日
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鑑賞方法:映画館、VOD

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日本最終上映とのことで急いで目黒シネマさんへ。

『ルパン三世』のモチーフとも言われる本作、紅一点ジョルジャ役のロッサナ・ポデスタは妖艶で小悪魔的な魅力と浮世離れした抜群のプロモーションを披露、まさに誰もが納得の“リアル”峰不二子を地で行くように演じています。
リーダー(司令塔)の“教授”アルベール(演:フィリップ・ルロワ)もルパンを想起させる知的でスマートな伊達男、各国から招集された個性的な6人のメンバーもナイスガイばかりで『オーシャンズ』シリーズの源流、ケイパー(強盗)映画の代表作ですね。

アルマンド・トロヴァヨーリが手がけたスキャット(ダバダバ)のテーマ曲はTVCMでも使用されて一度は聴いたことがある名曲ですが、特にフリッパーズ・ギター『恋とマシンガン』でもオマージュされ90年代の渋谷系ブームにも多大な影響を与えましたね。

スイス~イタリアの格式高い町並みに原色を主体としたビビッドな衣装や車を配した色彩的対比や、効果的に早送りを使用してテンポアップして一切中だるみがありません。

制作は今から60年も昔(昭和40年)ですが、古さを一切感じないセンスの塊のような奇跡的な作品ですね。
『ルパン三世』がお手本にした事由も納得です。

矢萩久登