劇場公開日 1999年8月28日

「場面を描く劇的な演出優先で物語は二の次」エリザベス Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5場面を描く劇的な演出優先で物語は二の次

2013年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

総合:70点
ストーリー:65
キャスト:75
演出:75
ビジュアル:80
音楽:75

 物語の展開をはっきり見せるのではなく、象徴的な場面を連ねて雰囲気を作り出している。戴冠式で王位を、舞踏会で結婚問題を、放置された死体の山で戦争を表現する。場面場面の動きを華麗に荘厳にまたは派手に描くことによって、物事を劇的にすることに心血が注がれている。
 だがそれは時に劇がやりすぎというか大袈裟にも感じられ、歴史の流れを追うというよりも、劇的な劇の演出と雰囲気を楽しむための作品という気がした。背景や衣装は良く出来ていて映像は美しいし、出来事の場面それぞれは良いとしても、出来事の場面を繋ぎ合せて作られただけの物語は大雑把にも感じられて歴史物語としては不満も残った。

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Cape God