「エイリアンの造形と動きがリアル且つ猛烈に気色悪く、それと闘うヒロインのシガニー・ウィーバーが逞しくてカッコ良かった」エイリアン2 Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
エイリアンの造形と動きがリアル且つ猛烈に気色悪く、それと闘うヒロインのシガニー・ウィーバーが逞しくてカッコ良かった
ジェームズ・キャメロン原案・ 脚本・監督による1986年製作(136分)のアメリカ映画
原題:Aliens、配給:20世紀フォックス映画、劇場公開日:1986年8月30日
エイリアンと言えば、リドリー・スコット監督のイメージだったが、見ていなかった第2作はキャメロン監督作だったとは。恥ずかしながら知らなかった。
38年も前の映画だが、今見ても重火器によるエイリアンとの死闘は大迫力で、闘うヒロインのエレン・リプリー(シガニー・ウィーバー)が逞しくてカッコ良かった。そしてエイリアンの造形及び動きが、リアル且つ猛烈に気色悪いのにも、感心させられた。
ストーリーもよく練られていた。当初、軍人たちに見くびられていたレプリーが火器の手慣れた扱いや知識と知性、更に強靭な精神力で、どんどんと信頼を得てリーダーシップを発揮していく展開が心地良い。エイリアンにやられ尽くされた基地で唯一人生き残っていた少女ニュート(キャリー・ヘン、好演だったが女優にならず教師になったらしい)と、擬似母娘的関係性を構築する展開も上手い。
最後はエイリアン道連れで自爆死してしまうが、筋肉モリモリの女性兵士(ジェネット・ゴールドスタイン)の勇気溢れた率先的行動も、見ものであった。そして、運転や医療担当アンドロイド(ランス・ヘンリクセン)が最後、体をバラバラにされながらも、リプリーを助ける映像も、実にリアルでビックリさせられた。
とは言え、前作から57年後設定なのに、武器(スマートガン、ライフル、火炎放射器等)や装置(動体探知機、荷物を運びパワーローダー等)がそれ程、進歩している様には見えないのは、少々残念ではあった。
最後の方は、連れ去られてしまった少女を救うために獅子奮迅の活躍をするリプリーに、胸熱。そして、しぶとく宇宙船に入り込んだ女王エイリアンも死闘の末に宇宙に放り出し、二人は地球を目指して、ハッピーエンド。本当に良かったと思ったが、最後の最後にエイリアンによる様な異音が聞こえて、物語は終わる。この時に既に、6年後に公開されるエイリアン3の構想があったのだろうか?
監督ジェームズ・キャメロン、製作ゲイル・アン・ハード、製作総指揮ゴードン・キャロル 、デビッド・ガイラー、キャラクター創造ダン・オバノン 、ロナルド・シャセット、原案
ジェームズ・キャメロン 、デビッド・ガイラー 、ウォルター・ヒル、脚本ジェームズ・キャメロン、音楽ジェームズ・ホーナー、特撮スタン・ウィンストン。
出演
シガニー・ウィーバー、マイケル・ビーン、ポール・ライザー、ランス・ヘンリクセン、シンシア・デイル・スコット、ビル・パクストン、ウィリアム・ホープ、アル・マシューズ、リッコ・ロス、キャリー・ヘン、ジャネット・ゴールドスタイン。