「力強く説得力のある女の戦い」エイリアン2 no_nameさんの映画レビュー(感想・評価)
力強く説得力のある女の戦い
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女性が主役のアクション映画が増えてきた昨今、未だにこの映画を超えるものは見たことがない。
蚊みたいな手足をした女がわざわざ倒れてくれる屈強な男達相手に適当に殺陣をして調子に乗る、そんな映画に今いちピンと来ない(ジーナカラーノやロンダラウジーは別として)。
本作のリプリーは過去のトラウマから鬱々としているものの少女出会う事で覚醒、もともと不本意で巻き込まれる形だったエイリアンクイーン(こちらもまた母である)率いる怪物軍団とのコズミックバトルに自ら挑む事になる。
赤の他人である少女のためさながら母のように戦いを挑むリプリーの女性像はなんと説得力のある事か。また、同じく母であるエイリアンクイーンとのラストバトルでは女対女のガチンコの対決が描かれおり、殺陣自体は時代を感じるものの妙な迫力と凄みを感じ、今だに見応えがある。
私は別に子供を産んでいる女性は素晴らしいとかそういう古臭く息が詰まる話をしたいのではない。
誰かや何かを慈しむ、その力を私は女性性として捉えており、その力は女性男性問わずあらゆる人間に存在しているはずである。その割合は違えど。だってそういう思いやる力がないと社会成り立ってないだろ?現在がどうであれ。
その力を力強く描き切ったとして本作を評価したい。
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