「切ないけど、ピュアで美しいメッセージ性の強い作品」ウィズダム 夢のかけら 緑のカエルさんの映画レビュー(感想・評価)
切ないけど、ピュアで美しいメッセージ性の強い作品
この映画が作られた当時はアメリカ経済が暗い影を落とし始めた頃でしょうか。
学歴もあり、まじめに勤めてた人達が雇用や賃金のカットなどで住宅ローンを払えなくなって、ある日突然家を失っていくという背景。
主人公はもともと大学も出て、これからというところでバカげた動機で犯罪者になってしまい、まともな就職口もみつからず自暴自棄的になっていく・・。
20年後、やはり日本もこれと同じ世の中になってしまってましたね。
主役のウィズダム(エミリオエステベス)はふとしたきっかけから銀行で担保の書類を焼き払っていく怪盗の道を選んで突き進んでいく・・という話。
まだ若かったエミリオエステベスと、日本ではほぼ無名だったデミムーアが将来に希望をもてないけど必死に今をただ生きている実感を得ようとひたむきになっている若者二人を好演してます。
僕はこれを高校の時のスキー旅行の帰りのバスでガイドさんに頼んでかけてもらったのが懐かしいです。
夜行バスで疲れた帰路のはずが、車内はいつのまにか静寂に包まれ、
みんな息を呑んで観ていました。
僕は男子校だったんですが、野郎達が後半ではみんなウルウルでしたから(笑)
最後にバスガイドさんに素敵な作品で仕事もすっかり忘れてしまいそうなくらい釘付けになった・・と言われた記憶があります。
世に対するメッセージ的な映画ですが、純粋な若い男女の恋の話にもなるかな。
音楽もなにもかもピュアで素敵です。
ちなみに僕はこの作品いままで何度観たかなぁ。
とにかく生涯ベストいりのオススメ作です。
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