劇場公開日 1997年5月3日

「異物のような存在感」イルマ・ヴェップ 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5異物のような存在感

2023年5月14日
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鑑賞方法:VOD

知的

ウォン・カーウァイの作品は未鑑賞ながらマギー・チャンの事は小学生の頃から知っている、それはジャッキー・チェンの映画に出ていた印象が強いから。

ジャン=ピエール・レオが演じる映画監督からのオファーでフランス人だらけの中に中国人の女優が独り、英語で意思疎通をしながら撮影が始まりスムーズには進まないトラブルばかりでマギー・チャンが演じるマギー・チャンは徐々に異質で疎外感を感じてしまう扱いに、と、観ている側が思いながらも、リドリー・スコットが待っている!?

トリュフォーが撮った『アメリカの夜』やヴェンダースの『ことの次第』で描いた映画の撮影裏で起こる群像劇にも似た雰囲気、マギー・チャンを映しながら流れるSonic Youthが効果的でマギー・チャンの魅力が溢れている。

万年 東一