いちご白書のレビュー・感想・評価
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甘いラブストーリーかと思ったら、学生運動の話かよ(笑)アメリカ🇺🇸...
甘いラブストーリーかと思ったら、学生運動の話かよ(笑)アメリカ🇺🇸でもこんなのがあったんですね。日本🇯🇵でもありましたが、世代ではないので今ひとつ乗り切れず。
群れて騒ぎたいだけでしょ、民主主義なんだから選挙に出ればいいだけでは。
恋の話もなんだか中途半端。世代には刺さるんでしょうね。
制作スピードに驚く
1960年代末。ウエスタン大学近くの公園を軍の施設にすることに、学生たちが反発し学園紛争へ。特に興味もなかったサイモンだったが、活動していたリンダに会おうと参加する。二人は親密になるも、サイモンの真剣ではない姿勢にリンダは去るが。
1968年のコロンビア大学の紛争を描いた原作を、映画化し1970年に公開。とても時差がない制作に驚き、そのためまるでドキュメンタリーのようなリアルさです。皆が真剣に学生運動をするのではなく、いい加減な人、運動に反対な人もいたんだと納得。名曲が多く使われますが、やっぱりジョン・レノンの「平和を我等に」が印象的。
時代の申し子のような作品だったのだろうか…
主題歌の「サークル・ゲーム」も有名、
また、「勇気ある追跡」等でも売り出しの
キム・ダービーが出演していたり、
更には、バンバンの元歌になった話題の映画
でもあったものの、
何故かこれまで鑑賞することはなかったが、
TV放映を機に初鑑賞。
パリ五月革命や、
作品の中でも印象付けられる
兄に続くロバート・ケネディの暗殺や
ニクソン政権の登場の直後の公開だから、
西欧諸国はその経済成長にも関わらず、
その裏にあるキナ臭さも
60年代後半から庶民が感じ始めた時代を
象徴する映画なのかも知れない。
だから、画面と各挿入歌からは、
“反体制=正義”の時代の雰囲気が
プンプン漂ってくるようだった。
そして、ラストの警察による長々と続く
学生の暴力的排除シーンは、
西部開拓史における先住民の虐殺を描いた
「ソルジャー・ブルー」が
何故かオーバーラップした。
また、そんな中でも驚いたのが、
半世紀以上も前の学生運動のスローガンに、
反権力と共に
人口過剰や地球環境への視点が
既に含まれていたことだった。
この年のキネマ旬報では、
第1位が「イージー・ライダー」
第4位が、「明日に向って撃て!」
第5位が「M★A★S★H」
と、反体制的作品が映画界をも凌駕したが、
この作品も第12位に選出された
時代の申し子のような作品だったのかも
知れない。
時代の力が宿っている。
昔、名画座で観た。
世代も時代も前の物語だけど
当時、漠然と「ジワっ」ときた。
今、改めて鑑賞すると別な印象をおぼえた。
社会への立ち位置を感じる大学生の姿。
人種差別、将来への不安、政治への苛立ち。
権力者の意にそぐわない者への暴力。
挿入歌は若者の心情を代弁し
綴られた言葉に儚い未来が見えた。
情報の多い現在、「守るものは何?」
そう思いながら再鑑賞した。
何年経っても気になる映画だ。
※
官権の暴力に屈するだけ
爽快なテーマ曲から始まった。3回目くらいの鑑賞かな。
ブルースデイヴィソン扮するボート部所属の大学生サイモンは、学生運動を横目で見ながら通学していた。学生たちは革命のためストライキ中であったがサイモンは部活の心配をしていた。それでもサイモンはある日にわかに学生運動に加わった。キムダービー扮するリンダが話しかけて来た。
サイモンはリンダと食料調達で大騒ぎ。気楽な学生運動だ。あの頃の学生運動って何だったんだろう。日本でも新入生が間違ってセクトの部屋へ入ってしまって殺されたなんて事件もあったな。学校側もノックアウトで対抗していたよね。サイモンは勾留されてもどこか楽しそうだ。結局官権の暴力に屈するだけなんだけどね。
進歩的文化人ご推薦
日本では有名な作品ですが、アメリカでの評価は高くないそうです。
実験的な映像を随所に挟んだ意欲作であることは認めますが、主題がありそうで曖昧です。
メインストーリーがなく、当局に反抗する学生たちの姿が断片的に、且つメリハリなく続き最後の乱闘シーンが長すぎて、全体に締まりがありません。
何よりも共産主義が大嫌いなアメリカ人にはあまり共感を得なかったのでしょう。
逆に安田講堂の二年後、70年安保まっただ中で「進歩的文化人」という共産主義者が幅を利かせていた日本では、「先生 アメリカ」に強いシンパシーを感じたんでしょうね。
いずれにしても、アメリカならウッドストック、ヒッピー、ベトナム、公民権、アポロなど、日本なら全学連、赤軍派、安田講堂、安保、高度経済成長などの60-70年代(昭和40年代)の時代の気分の中で観て評価すべき作品なので、その時代を知らない人間は何とも戸惑いを感じざるを得ないでしょう。
換言すれば、同時代限定、つまり後世に残るタイプの作品ではありません。
辺野古ってどこにあるかご存じでしたか?
この夏、沖縄に行った時、名護に数日泊まりました。辺野古って名護市にあるのはご存じでしたか?
(埋め立て用の土を積んだ?)トラックがたくさん走っていて、多くのデモ(?)をしている人たちがいました。地元の人に聞くと、「あの人たちは本土からやって来て「青春」をやり直しているのよね」と、けっこう冷たい反応が返ってきました。(参加者にはずいぶん年配の方が多いそうです)
昔、壁に毛沢東のポスターをはっていた若者たちは、文化大革命で彼が何をしたのか、いつ知ったのでしょうか。その後の天安門事件の時には何を思ったのでしょうか。
香港の雨傘運動はいつの間にか聞かれなくなり、ミャンマーの不服従運動は非暴力から暴力を容認するレジスタンスへと変わっていきました。
この作品を見ながら、まったくまとまらないまま、いろいろなことを考えることができました。
DVDも手に入らなくなり、もう見ることもないかなあ、と、思っていた「いちご白書」。録画して再び見ることができました。放映してくれたNHKに感謝します。
〈以前書いたレビュー〉
「いちご白書よもう一度」の印象が強くて誤解してた映画。
好きなシーンが2つあるのだけれど、どうしてもネタバレになってしまうので、書けないのが残念。
「サークルゲーム」と「平和を我らに」は心に残る。
今や、権利の関係か、見ることができないのが辛い。
"Helpless"
不純に思われる理由と何ら共感も出来ぬままに怒りを露わにするサイモンの行動は最後まで意味不明に感じられ、皆が揃って一つのイベントを学生生活の思い出として楽しむ緩い雰囲気が漂う。
烏合の衆とでも言うべきか野次馬根性剥き出しで徒党を組む集団心理としてのイキがる若者たちは何も変えられない己の力の無さに憤慨するしかない終幕、単に学生の甘えが前面に付き合いきれない社会と大人たちの図。
当時としては斬新に思える実験的な映像描写と懐かしい音楽も聴く世代によっては新鮮に受け取れる、アメリカン・ニューシネマとしては物足りない役者を含めた全体的なLookがイギリス映画に思える感覚!?
大学紛争に巻き込まれるノンポリ学生の青春白書
1960年代末の若者群像を分かり易く描いた青春映画。ひとりのノンポリ青年が次第に学生運動の渦中に巻き込まれる過程が描かれる。ラストの、大学体育館にバリケードを張り権力の象徴の警察とたたかう実際の事件を再現したリアリティが雄弁に時代の一片を物語る。共感を得ることが表現の最優先にあるアメリカ・ニューシネマ時代を象徴する作品。
政治的に共鳴しない私でも主題歌「サークルゲーム」を中学時代何度聴いただろう。
学生運動!
ゴキブリを見て「ベトコンめ!」と八つあたりするボート部の大学生サイモン。同室のチャーリーはアーマという女学生とセックスしている。このアーマーが運動家。座り込みが運動の手始めだと主張する。時事問題には関心もなかった自由主義者を気取っていたが、学内のアジテートやストライキに興味津々。
体制派はカッコ悪い。最初は軽い気持ちだったに違いない。皆の中心になってアジテートすることに陶酔するような感覚かもしれない。リンダと仲良くなりたかっただけかもしれない。彼女には恋人がいたのに、それでも“革命”中だけでも付き合っていたかった。根っからの活動家としての彼女とは若干意見が違っていたので、ボート部員に殴られたことを逆手に取って警官に殴られたように見せ英雄視されたりもする。公園でいちゃついてるときに5人組の怪しい男達に襲われそうになったこともあって、一つ一つの行動が“生きる証し”となって反戦を唱え暴力を否定する。
70年以降衰退していった学生運動にちょっとでも身を投じてみたかった憧れもあってか、かなり好きな映画。音楽も「サークルゲーム」を始め、CSNYやニール・ヤングの音楽が心地よく響く。そして、ラストの講堂を占拠した学生達に対して警察と軍隊が出動する光景。常に暴力を否定している彼等に対する横暴な権力側の暴力。いたたまれない気持ちになると同時に爽やかに青春時代を語っているようで心地よさが残る・・・
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