劇場公開日 1985年11月5日

「慈悲など無い現実を突きつけるフィクション」1984 ezioさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0慈悲など無い現実を突きつけるフィクション

2025年2月12日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

難しい

常に監視され、ファシズム、共産主義、独裁者による支配。歴史や思想など時代背景を詳細に知らない無知な私でも脳直接響く"それ"に恐怖した。もちろんそれを批判しているわけだが、映画として観るものに委ねている部分が大きい。
終盤、愛と称して拷問を続けるシーンは「現実にもあっただろうし、これに近いことは今も地球のどこかで起こっているのだろうなあ」と思った。それだけで見る意味のあった映画だと思う。
この映画を「陳腐だ」とか「こんな未来は来ない」などと笑うのも良い。それは真実を、見たものをそのまま話すことの出来ている"人間"であるということなのだから。

ezio