アンカーウーマンのレビュー・感想・評価
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つい最近、夫が教えてくれました。
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映画「アンカーウーマン」(ジョン・アヴネット監督)から。
作品冒頭に「報道の人間が忘れてならないのは、
事実をありのままに語ることです」というテロップが流れる。
これは、キーワードとなるフレーズだな、とメモしたところ、
案の定、ラストシーンでも使われた。
だが、ハッピィエンドでなかったので私としては辛かった。(涙)
小さなローカル局から、アメリカ全国ネットのテレビ局の
アンカーウーマンまで上りつめた主人公の彼女を支え続けた考え方、
それは「事実を語ること」。
政治の世界から犯罪現場まで、どんな突撃レポートであっても、
それは変わらない姿勢であった。
しかし、その考え方は、最初に採用された時のプロデューサー、
(のちに「夫」になる)の考え方でもあり、知らず知らずに教え込まれた
「報道の基本」であった気がする。
そしてラストシーン、事実を語るために訪れた取材先で死亡した夫を
彼女が思い出しながら、関係者の前で力強くスピーチする。
「私の役目は一つだけ。事実を語ることです」と前置きして、
「つい最近、夫が教えてくれました」と。
夫の死を悲しんでいるばかりではいけない、愛した彼が教えてくれた
「事実を語ること」をこれからも仕事の姿勢として貫いていきます、
そんな決意にも感じられた。
悲しいはずなのに、なぜか涙より拍手をしたくなった作品である。
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