「最初のシーンから、一気に映画の世界に引き込まれました!」アマデウス のりたまちびさんの映画レビュー(感想・評価)
最初のシーンから、一気に映画の世界に引き込まれました!
今作、初鑑賞が映画館で幸せでした。
映画館で鑑賞する価値がある、意味がある作品です。
私は、リコーダーしか楽器を扱ったことがありません。
歌うと半音ずれるので、合唱コンクールの時、音楽の先生に「あなたが歌うと周りの子も音階が狂うので、口パクで」で言われたことがあります。
新入社員の歓迎会で、チャゲアスの「SAY YES」を初カラオケで歌い、「すごい新人が入った」という伝説を作ってしまいました。
こんな私にとって、クラシックは子守歌でした。
30代、一度体験したくて、今作でも出てくるモーツァルトの代表作「フィガロの結婚」を大きなホールで鑑賞し、爆眠した経験があります。
チケット4万近くしたのに、2幕目後半から全く記憶がない。
今作で後半を観ることができて、嬉しかったです。
やっぱり、オペラ歌手のアリアは、腹に来きます。
この頃の音楽は、ただひとり、皇帝のために演奏されるモノだったと知る。
サリエルも、モーツアルトでさえ、皇帝にはたいそう気を遣っていました。
サリエルの生き方も、モーツァルトのそれも、大変だなーと思ったけれど、逃れられない運命を生きる皇帝のそれが、恵まれているようで一番しんどそうでした。
私、プーチンを思い起こさせるこの皇帝がかわいくて一番好きと思いました。
意外に、周りに気を遣っているようにお見受け致しました。
地位も名誉もお金も持つ宮廷音楽家のサリエル。
天才だけど自堕落で礼儀知らずのモーツアルト。
水と油に見えて、モーツァルトの一番の理解者はサリエルだったのかもしれません。
サリエルは、自分の音楽は一代限りだけれど、モーツァルトの作品が後世にまで遺ることが悔しいみたいでした。
そこは、そんなにこだわらなくてもいいのではと思いました。
例えば、紫式部「源氏物語」や芥川龍之介「鼻」は、日本人がいる限り読み継がれるでしょう。
けれど、東野圭吾さん、吉田修一さんの作品が100年後読み継がれているかは分かりません。
でも、好きな「書くこと」で食べていけ、たくさんの人に読まれているなら、十分幸せでしょう。
他人と比べ、自分の足りないところにフォーカスすると、途端に人生しんどくなるよなあ。
どちらにしろ、歴史に残る音楽も文学もどんな芸術作品も、素晴らしい発見や発明だって、人類が滅亡すれば灰燼に帰します。
今年は、埼玉で和製オペラ「平家物語」を鑑賞し、とっても楽しめました。
来年は、モーツァルトのオペラに再トライしてみようと思いました♪
演目の予習をして、しっかり睡眠取って、日本公演があればいいけれど、なければヨーロッパまでも行ってもいいかな。
アリアは、海外の方の歌声の方が厚みがあって好きです。
鑑賞中、モーツァルトとサリエルのご冥福を祈ります。
今でも、モーツァルトのあの高笑いがに耳に残っています。
