「知らない人はこの映画のせいでサリエリとモーツァルトを勘違いしただろ...」アマデウス ナイン・わんわんさんの映画レビュー(感想・評価)
知らない人はこの映画のせいでサリエリとモーツァルトを勘違いしただろ...
知らない人はこの映画のせいでサリエリとモーツァルトを勘違いしただろう、偽りのエピソード(舞台劇)を元にした凄い歴史映画。
日本公開当時、高校生だった私も「俺の知らない作曲家が偉大なモーツァルトを死に追いやった」と、この映画の内容を信じたもんだった。
そして、多言語が交わるヨーロッパ、当時のカツラの文化、女性のドレス、指揮者は指揮棒を使わない、「オペラの言語はこう有るべき」等など驚きがいっぱいだった。
楽器を使いながら譜面を書かず、頭の中から出て来る音楽をひたすらビリヤード台で書くシーンも。
特に初っ端のサリエリの部屋の扉を開けて、首が血まみれで横たわるシーンの音楽は圧巻された。掴みとして映画史に残る名シーンだ!
引用↓
モーツァルト役のトム・ハルスはピアノや指揮の集中トレーニングを受けており、演奏シーンのほぼすべてが彼自身によるもの。
また、それまでのモーツァルト像を覆すような描写に、音楽と指揮の指導を担当したネヴィル・マリナーのもとにはモーツァルトファンから抗議の声が殺到したらしい。
午前10時の映画祭にて
十五歳の頃に買った当時のパンフレット(消費税の無い時代 ¥450)を見ると日本での「アマデウス」の舞台公演は1982年で松本幸四郎(今は二代目 松本白鸚で当時は九代目 松本幸四郎)がサリエリを演じていて、アメリカで映画を観た幸四郎の貴重なインタビューが載っている。映画の日本公開は1985年(アメリカでは1984年)なので、随分と前から人気の作品だった様で450回(2017年の記事)以上も舞台公演されている。
映画『アマデウス』は180分のディレクターズ・カット版があり、BDも持っているのだがデジタルリマスター版をこの2025年に映画館の音響で観れるチャンスは貴重だ。40年ぶり。
パンフレットを見ると全部で4,387mのフィルムが8巻に分かれていて映写技師が交換しながら映写してたのも気づく。
4Kでのリマスターや現代のDCP技術にも感謝だ。
