「不毛な生き方だから魅力的な映画になる。」甘い生活 星組さんの映画レビュー(感想・評価)
不毛な生き方だから魅力的な映画になる。
ゴシップ紙の記者というパパラッチの片棒である主人公は、庶民から上流社会の人々と付き合う。夜のローマ、恋人、愛人、海辺のこと、父との関係、友人、殺人、その全てが退廃していく。キリストはなぜ答えない。風貌の変わった主人公は、あの海辺で再開した少女の言葉さえ聞き取れなくなる。波の音が強い。それでいい。男は変わった。
物語は幻想的であり現実的でもある。
フェリーニは何を描きたかったのか
はっきりとは分からないが
「崩れてゆく何か、見えない何か」
何度観ても答えはそこになる。
※
コメントする