「正に悪夢」アフター・アワーズ フリントさんの映画レビュー(感想・評価)
正に悪夢
いつの間にか非日常の中にいる恐怖
本作の分類はブラックコメディーなのだろうか。
あたかも異世界に迷い込んだ様な不気味さを感じつつ鑑賞した。
風邪をひいた時のフワフワ感、熱に浮かされ正常な判断ができなくなる、でも正気を保とうとする感覚。そんな映画だった。
主人公の行動が裏目裏目にいってしまい騒動が次々に起きるなか、家に帰って寝ればまた正常な暮らしに戻れると思い行動する様が傍から見ると滑稽である。しかし自分にも覚えが有る気がしてゾッとした。
不運な日+知らない土地=異世界
案外単純に異世界、非日常へ我々は行けるのかもしれない。
そんな状況に陥った時「家に帰れれば」「朝が来れば」なんて自分も思うし願うだろう。
この映画のラストに朝は来る、それは「安心の朝」か「不安の朝」か。
劇中セリフより
「きっと僕のせいにされるぞ」
現状の不条理さを薄々気づきはじめ、物事に関わりたくなくなる。
触らぬ神に祟りなし、厄介事には首を突っ込まない、兎に角家に帰って布団に入ろう。悪夢を見た時は徹底したいものです。
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