劇場公開日 2018年7月21日

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「珍品の怪作ですが観る値打ちはあります」あの胸にもういちど あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0珍品の怪作ですが観る値打ちはあります

2023年8月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

一応はアラン・ドロンが主演で名前がタイトルバックで一番上にでますが、実際の主人公はその下の名前のマリアンヌ・フェイスフルです
ほとんど無名のイギリスの女優さん
アイドル歌手が本業みたいです
ミック・ジャガーの彼女だったこともあるそうです

石野真子に似た少し垂れ目ぎみの日本人好みの童顔の可愛いらしい顔、軽くウェーブのかかった金髪のロングヘア
細いウエストに美しい曲線のグラマーで柔らかそうな肉体

パンツも履かない素っ裸に黒い革のつなぎのライダースーツ
S字のカーブが美しく、かつ男のスケベ心をそそります

女性ロッカーの草分けのスージー・クワトロはまんま本作がモデルぽいです
それだけじゃなくルパン三世の峰不二子、果ては日活の「野良猫ロック」シリーズのビジュアルイメージのルーツも本作じゃないの?と思わされます

劇伴も仮面ライダー風味
派手なトランペットの旋律です
これもたぶん本作からのインスパイアかも知れません

黒いライダースーツは、仮面ライダー1号風味です
ジッパーの赤くて丸い金具がへそのところまで下がるとまるでライダーベルトの風車に見えるのです
もしかしたらこれも?と思わされます

お話はなんてこともない
筋書きは知ってる人は知ってる、あのフランス書院のエロ小説みたいな程度
でもまあ露骨なポルノシーンはなく、エロチックな程度ですから女性も安心してご覧頂けます
少しだけSMチックです

カラーソラリゼーションを何回が使うサイケデリック風味な演出でなんか高尚なものに見せかけてるだけのことです

女性だって性の欲望のままに生きていいんじゃないの?フリーセックス万歳!というのがテーマです

ちょいとかいかぶったら、女性の性の解放がテーマといえなくもありません
そうならエマニエル夫人より6年も早いことになります

でも結局はラストシーンの大惨事になるというオチなのがありきたりで惜しいところです

珍品の怪作ですが観る値打ちはあります

あき240