「恐いデニーロが見たかった」アナライズ・ミー うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
恐いデニーロが見たかった
よくできたお話で、最後まで一気に見れました。
ビリー・クリスタルの自然体な演技は、抑制が効いていて、物おじしない、それでいて、心の底から恐ろしいと思っている感じがして、普通の人が暴力沙汰に巻き込まれた時のリアルさがにじみ出ています。
デニーロの演技もさすが。「ゴッド・ファーザー」のセルフ・パロディでもなく、マフィアのキャラクターを自分のものにしています。
ただ、唯一残念だったのは、デニーロが、活躍するシーンがひとつもなかったこと。本当は、みんなが一目置く、とんでもなく怖いマフィアの親分のはずなのに、人間臭い、臆病で、泣き虫のオヤジだったことだけが強調され、デニーロの凄みが発揮されないまま映画が終わってしまったことです。
2017.12.25
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