あなたに降る夢のレビュー・感想・評価
全6件を表示
本当の幸せの在処(ありか)
<映画のことば>
君さえいれば何もいらない。
分からないのか?
もし君がイヤなら…君が拒絶するなら、黙って立ち去る。
ミューリエル側の弁護士は、辣腕過ぎたのかも知れません。
そう思いました、評論子は。
もちろん、彼女自身の「欲の皮」のつっぱり過ぎということも、原因としてあったとは思うのですけれども。
つまり、依頼人であるミューリエルを勝訴に導いたのは良いとして、いわゆる「勝ち過ぎてしまった」ということでしょう。件(くだん)の弁護士先生は。
その「勝ち過ぎ」が、報道を通じてチャーリーとイボンヌとの運命を気にかけていた市民の反感を買い、そのミューリエルに対する反感が、チャーリーとイボンヌとに降りかかった「幸運」に結び付いたということは、間違いがないことと思います。
「山のあなたの空遠く、幸い住むと人の言う」ではありませんけれども。
しかし、本当の幸せというものは、巨額の宝くじに当選することではなく、当事者の自分自身と、そして自分を取り巻く市井の人々の善意の積み重ねにあることを、本作は観客に、静かに語りかけているように、評論子には思われます。
本作は、単に悪妻の手をを逃れて(?)イボンヌという伴侶を得たチャーリーのハートフルなラブストーリーというだけではなく、ひたむきに市井に生きる人々のへの「応援歌」にもなっていたと思います。評論子は(解説字幕によれば、本作は、実在のカニンガム刑事とジーナ夫妻の実話をヒントに着想されたストーリーということです)。
なかなかの佳作だったと、評論子は思います。
<映画のことば>
「遅いぞ。」
「私用で遅れると言ったはずよ。」
「給料から2時間分を引く」
「病欠扱いにしてよ。」
「じゃあ、病気になれ。健康なら働くこった。」
<映画のことば>
ツキの悪い日は、笑って吹き飛ばすの。
気が晴れるわ。
(追記)
本作は、故(ゆえ)あって鑑賞することになった別作品『天使のくれた時間』に引き続
き、ニコラス・ケイジの出演作品としても、チョイスしたものでした。
いゃあ、ニコラス・ケイジが、若い、若い。
滅茶苦茶に若い!
そんなことも、印象に残った一本になりました。
評論子には。
ロマンティック・コメディの傑作だ。
原題「It Could Happen to You」は、『或る夜の出来事』(原題:It Happened One Night)をもじっており、『或る夜の出来事』とフランク・キャプラ監督へのオマージュ。
突然大金を手にした設定は『オペラハット』、極端で現実離れしてる慈善的な行いや、やや強引な結末は『群衆』など、話は全然違うが、フランク・キャプラの作風に、とても近いといえる。
ニコラス・ケイジが、素朴で純粋な善人を好演。非常に魅力的なブリジット・フォンダに、恋をしてしまいそうだ。市井の人々の善意を、率直さや希望をもって伝えた、良作だと思う。
大甘で無理のある展開だし、中だるみが無いわけではない。憎めないけど強欲な妻の設定など、好みは分かれるだろう。それでも、テンポ良く、笑いを交えた、心温まる物語だ。
私個人はとても気に入っている。非常に心地よく、大好きな映画だ。ロマンティック・コメディの傑作だと思う。
実話なの??!!
全6件を表示