「史実のようで創作」明日に処刑を… 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
史実のようで創作
デビッド・キャラダインは数年後、本作と変わらない年代を舞台に『ウディ・ガスリー/わが心のふるさと』で似たようだとは言わないが、反体制的なフォーク歌手でホーボーでもある偉人を演じた、やはり『俺たちに明日はない』が代表的で他にはロバート・アルトマンの『ボウイ&キーチ』はニコラス・レイが撮った『夜の人々』と同じ原作でもあり、ジョン・デリンジャーの伝記映画をジョン・ミリアスが『デリンジャー』として、アメリカは世界恐慌時代のアウトローが登場する史実や創作もゴチャゴチャに傑作だらけの作品群、ロバート・アルドリッチの『北国の帝王』も忘れてはいけない。
ロジャー・コーマンの下で若きスコセッシが手腕を振るった本作での実験的に思える映像表現からラストの暴力描写が今観ても斬新でヌードが多目なのも珍しいがロジャー・コーマンだから納得、磔の場面は掌じゃなく手首に打ち込まれる釘が痛々しくて脈に直通、スコセッシはカサヴェテスから本当に自分の撮りたい映画を作れ、と軽く説教されたらしい!?
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