「静かな川の流れにのって彼らは消え果てた。」アギーレ 神の怒り zeruminaさんの映画レビュー(感想・評価)
静かな川の流れにのって彼らは消え果てた。
クリックして本文を読む
速水螺旋人先生の「お勧め」ということで視聴。(『速水螺旋人の馬車馬大作戦bis.黒本』P179)
コンキスタドールの雰囲気を堪能したが、それ以上のものがあった。
良い映画体験でした。
小生、元より”映画ファン”ではないので、ヴェルナー・ヘルツォーク監督も主演である”怪優”クラウス・キンスキーも視聴後に名前などを知ったのだが、「さもありなん」という感じか。
権力闘争をはじめとする「人間的な営み」(皇帝を擁立したり…)が後半には摩耗しきり、主人公アギーレの狂気だけが静寂の中に屹立する様は震えた。
あと、温厚っぽい修道士(かな?)が”布教”するシーンだけギラついているのも印象に残ったなぁ。
とはいえ、見ていて「楽しい」映画でないのは確か(笑)
BGMなどがほとんどない「静寂」の中、朽ち果てていくコンキスタドールたちの「末路」から目が離せないのもまた確かなのだが…映画という文化の奥の深さだなぁ。
コメントする