「原題名を超え、救いを感じる結末であって欲しいと…」愛は静けさの中に KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)
原題名を超え、救いを感じる結末であって欲しいと…
1987年のロードショー依頼の
約36年ぶりの再鑑賞。しかし、
内容については全く忘れてしまっていた。
マーリー・マトリンという女優が
この作品でアカデミー女優賞を獲得していた
ことは微かに記憶していたが、
この少し前に観た「コーダ あいのうた」の
母親役と同一人物であることを知り、
この作品のTV放映があったタイミングで
再鑑賞した。
それにしても、
原題の“CHILDREN OF A LESSER GOD”には
考えさせられる鑑賞スタートとなった。
舞台劇での翻訳では“小さな神の子ら”と
あるようなのだが、
調べると、
“劣った神のもとで生まれた子供達”とも
訳せるようだったので。
そんなタイトルバックを見せつけられては、
なんとか救いを感じる結末であって欲しい
との願いを込めた、
あたかも初めて観るかのような事態に。
異なる身体環境を乗り越えて
結ばれた二人かと思ったが、
その違う世界感を突き付けられて
一旦は別離するも、
再び愛を取り戻す。
舞台版ではアンハッピーなエンディング
とのことだが、
私には、彼女は読唇術を学び発声にも挑み、
二人の世界感を縮めるだろうとの
救いを感じるラストシーンだった。
公開は、「グッド・モーニング・バビロン!」
「プラトーン」「スタンド・バイ・ミー」
「薔薇の名前」等の名作揃いの年で、
この映画は28位に甘んじてしまったが、
新鮮な再鑑賞となった私にとっては、
最後の復縁までの流れに
物足りなさを感じる部分はあるものの、
価値観の共有を阻害する身体的バリヤーと、
愛情との間で揺れ動く二人の
繊細な思索を丁寧に描いた作品に感じた。
[追記]
lesserには、小さい•少ない、という意味もありました。
また、主演されたお二人は、2年間程、一緒に暮らしておられました。(wiki)やはり、仲良かったのです。😊
おはようございます😃
共感していただきましてありがとうございました😊
マーリー•マトリンさん出演の
『コーダあいのうた』を観て、
本作を紹介していただき、やっと観ることができた次第です。
人間だから違いはあれど、愛し合いお互いを必要とするお二人だからこそ、ハッピーエンドで原題を超えましたよ。🌺と思います。