「濃密でえらいものを観てしまった」愛の嵐 こまめぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
濃密でえらいものを観てしまった
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再会するまでは過去にあったことを
隠して、忘れて過ごしたいと
願っていたはずなのに、
会ってしまったらもはや歯止めが効かなくなった情愛。
実際に傷を負ったり、
あるいは暴力をふるいもするが
常に彼らは血の匂いが付きまとう。
将校のほうが強いはずだが、
支配権は少女のほうにあった。
彼は喜んで自分の魂を差し出したのである。
これは愛というのかどうなのか、困るところだけれども
運命には違いない。
まさにサロメだ。
ラストでもわかるように、
二人が生きていたのはナチス政権下の時であり
あの時以外は息をしてても死んでたようなものだった。
ある意味満足した終末だったのだろう。
好きかと言われればうんとは言えないが、
一度見たら忘れられないものなのは確か。
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