イラクニ接近ス

劇場公開日:

解説

20歳の若手監督が単身イラクに上陸し、バグダッドの大学生インタビューを中心に、市井のイラク人のリアルな声を切り取ったドキュメンタリー。イラク戦争から1年後の2004年、春に撮影された。

2005年製作/62分/日本
配給:「イラクニ接近ス」製作委員会
劇場公開日:2006年2月20日

ストーリー

イラク戦争から1年後の2004年春に、当時20歳の監督・谷澤壮一郎はイラクに上陸する。谷澤は、バグダッドの大学生インタビューを中心にタクシードライバーや商店主にカメラを向けて、各自からイラクの現状についての言葉を引き出す。戦争、サダム、アメリカ、テロリズム、日常、夢など、話題は多岐に及ぶ。イラクの一般の人々は、終わらない戦争や悪化したままの治安状況に対し、一体どんな意見を持っているのだろうか。また、彼らの生活は戦争を経てどの様に変化したのか、あるいはしなかったのか。戦争前よりイラクへ旅を繰り返していた谷澤の関心は、その近辺に絞られていた。イラクの普通の人々ひとりひとりの思いや情報を、谷澤は安物のハンディカムで刻み込もうとした。撮影時には、イラク南部において急激に治安が悪化し、日々暴動が起こっていた。さらに西部ファルージャ近郊では米軍の大規模軍事作戦が行われ、日本人数名の拘束事件もあり、大荒れの時期だった。谷澤も南部バスラで戦闘に軽く遭遇し、またイラク脱出バスに突如「武装集団(自警団?)」が乗り込んで来て恐怖した。しかし、それでもイラクの日常は堂々と営まれていた。パン屋の親父は盛大におまけをしてくれ、仕事のない青年たちはサッカー観戦に興じ、ケバブレストランの店員は、注文していないのにいつもペプシコーラを運んでくる。町角には甘いチャイ屋の露店が出ている。遠くに銃声が響いている。恐らくあまり知られていないと思われるイラク人の日常の表情や遊園地などの情景も、所々に挟み込まれている。

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