「誰も望まないテーマを描き切った怪作」ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島 笹本さんの映画レビュー(感想・評価)
誰も望まないテーマを描き切った怪作
仲間を失ったルフィはどうするのかという、ONEPIECEファンは勿論子供もアニメ好きも、およそこの映画を好んで観に来た人たちは誰も望まなかったであろうテーマを真摯に、丁寧に描いた映画です。
ONEPIECE映画として観れば粗はない訳ではありませんが、他の、さも仕事なのでとりあえず作りました、という風の映画に比べれば目を瞑れる範疇ですし、何よりこの映画にはONEPIECEである意味はあります。ONEPIECEという作品を下敷きに、自分の表現したいものを描ききってやろう、ONEPIECEの映画だからできることをしよう。そういった製作陣の気概を感じます。悪く言えばONEPIECEを利用した作品ですから憤慨するファンがいるのも分かるのですが、作品を創る姿勢としてはとても好ましく思います。
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