「ご当地映画なら、ロケ地もご当地を使って欲しかった映画。」お父さんのバックドロップ ソビエト蓮舫さんの映画レビュー(感想・評価)
ご当地映画なら、ロケ地もご当地を使って欲しかった映画。
プロレスラーの父親と、そんな父親の職業を嫌っている10歳の息子との、
葛藤だらけの関西人情ドラマ映画。
ありがちな、ぎこちない父子関係で、母親は他界という設定。
息子役は、子役時代の人気者だった神木隆之介。
年齢にしては大人びているが、死んだ母親の事が忘れられず、
母親離れできていない。
関西ローカルプロレス団体のベテランレスラーで、
不器用な性格ながらも、若手や組織を牽引する存在の父親役は宇梶剛士。
それにしても、プロレスラーって儲からんのですかのう?
(¥o¥)ノ
大体この手のレスラー役って、裕福には見えないのだが、
モノマネ芸人で「10月」を意味する名前のあの人が、よく真似してる某プロレスラーさんは、
昔仕事で何度か出入りした事があるのだが、めっちゃ金持ちダタアルヨ♪
(-д☆)キラッ
ただ、ああいうスポーツ成金男性の家ってのは、
奥様がクセ者でクセ強な方々が結構多くて、気が強くて荒い人ばかりなんですよ、ええ。
ご近所でも有名な女ボスみたいな感じで、
生存競争の激しい世界に身を置く旦那さんの奥様なんて、
それくらいじゃないと、やってらんないって事なんすかねえ。
例のレスラーの奥様もそういう人だったとか、まあこれは都市伝説の噂話ですから、
信じるも信じないも、貴方次第なわけでして。
\(^o^)/
この作品でも同じように、息子の神木隆之介が死んだ母親(奥貫薫)について語るシーンがある。
お母さんは優しいけれども、怖い面もある。叱られて殴られた事もある、と。
前述の都市伝説の件もあり、そこは妙にリアルな母親人物像だなあと思った。
父親が、プロレス団体の経営事情の都合で、悪役レスラーに転身し、
それが原因でイジメに遭うのだけれど、有名人とか芸能人の息子とか娘って、
それを回避する為に、私立の学校通わせたり、格闘技習わせたりするんでしょう?
サバンナの八木さんが言ってましたよ。
なんか、イジメに遭うってベタ過ぎる展開だし、ステレオタイプだなあってキャラクターだと思うのだけど、
それを受けて、父親が空手チャンピオンに異種格闘技戦を挑む展開も含め、
少し安直なストーリーで没入感が弱め。
「極悪女王」みたいな、もう一捻りある展開なら良かった。
あと、関西の下町人情ストーリーにこだわるなら、
途中で出てくる漁港が内房の●田漁港とか、
路線バスが房総の●東バスとか、
出てくる電車がどう見ても内●線とか、
私の地元使ってんじゃん!
m9( ゚Д゚)バレバレ!
ってロケ地へのこだわりの無さは、残念要素の1つになっていた。
そこはご当地映画に無理してでもしないといかんと思った。
クライマックスの試合展開も、宇梶が一方的にやられる展開で、
普通だったらレフェリーストップになりそうなワンサイドゲーム過ぎて、
そこからバックドロップ一発でって内容はさすがにシラケる。
「お前は安田忠夫がジェロム・レ・バンナを倒した、世紀の番狂わせ試合を観たことないんか!?」
(・皿・)凸
と、小一時間、問い詰めたくなる演出だった。
試合面にまともなアドバイザーおらんかったかのうと思ったが、
プロレス指導がAKIRA(野上彰)じゃ、しゃあないかとも思った。