「最前線に楽しいことなど何もない!」海猿 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
最前線に楽しいことなど何もない!
原作未読
劇場版4作過去数回鑑賞
フジテレビ版連続テレビドラマ過去数回鑑賞
原作とはフジテレビ版はかなり違うらしい
これ以前にNHKでも国分太一永作博美共演でドラマ化されたことをつい最近知った
セクシー田中さんの原作者が自殺したせいでヤフコメ民どもに再注目された作品である
監督は『海猿』4作『おっぱいバレー』『暗殺教室』2作『太陽は動かない』『カラダ探し』の羽住英一郎
脚本は『陰陽師』『海猿 』4作『HERO』2作『ガリレオ』3作『20世紀少年(第1章)』の福田靖
人命救助のエキスパートでありエリートの救命士を目指すため厳しい訓練を続ける海上保安庁職員の若い男たちの青春物語
舞台は広島県呉市
潜水士のことを海猿と呼ぶのはこの原作作品がきっかけだが僕はその名称にかなり強い抵抗感を感じている
だからその時点で原作者並びにそれを書いていた漫画家そして出版社を快く思っていない
原作との相違点以前に原作のタイトルの時点で嫌悪感が生じている
彼等を海猿と呼ぶフジテレビ報道関係者も嫌いだった
自分で自分のことを猿だと言っている人ならともかく人を安易に猿呼ばわりするとは何事かとおかしくないかと
もちろんタイトル以外内容はそれほど悪いとは思わない
潜水士は2人1組で作業しお互いをバディと呼ぶ
訓練生はいずれも海上保安庁に所属するが所属先は全てバラバラの寄せ集め
訓練先で初対面した人たちばかりである
男の裸がよく出る
笑いどころだろうか
ゲイにはたまらない映像満載である
ただ救命士候補生の皆さんが船上から陸地にいる環菜にお尻を見せるシーンがあるが何度見ても意味不明
訓練生の中には少々地味な存在だが斎藤工や青木崇高もいた
食堂のおばさんとしてなぜかバービーボーイズの杏子が抜擢されたことも当時話題になったはず
学校の先生として矢沢永吉が俳優を演じるようなオーパーツ
歌手やお笑い芸人が俳優をやっても別に悪くはないけど当時はちょっとびっくりした
原作漫画の作画を担当した佐藤秀峰氏がピリピリとした撮影現場にノコノコと見学に行って主演俳優が「会いたくない」とイライラしていたので「嫌な奴だ」とSNSに公表した件
2012年だから劇場版最終作制作期間中だろう
フジテレビ関係者の仲介があったとはいえアイドルの握手会じゃあるまいしそんなところにわざわざ顔を出す方が悪い
川端康成クラスのVIPならともかく
不快な思いをしたとはいえ一応は名のある立場の人間が安易にSNSに書き込むのも迂闊すぎるし馬鹿だと思う
子供じみたとすぐに反省文を公表するなら最初からやるな
しかも10数年前のことをいきなり持ち出して女々しい
本来ならわかってあげたいところだが彼の言い訳混じりの怒りの一つ一つに共感はできなかった
漫画家だって締め切り間際にファンからサインを求められて快く書かないだろう
僕はアニメや実写作品を鑑賞する際に原作者に対してあまりリスペクトする人間ではない
クソで嫌な奴はどっちだって話だ
配役
海に潜るのが好きで退屈凌ぎに救命士を目指す訓練生の仙崎大輔に伊藤英明
母が入院のため地元に戻ってきたファッション雑誌編集者の伊沢環菜に加藤あい
仙崎のバディで溺れている人を助けるため溺死した訓練生の工藤始に伊藤淳史
工藤の事故死のあと仙崎とバディを組むことになる訓練生の三島優二に海東健
工藤の事故死の前は三島とバディを組んでいた川口淳に村田充
潜水士手当が目的で潜水士を目指す訓練生の土屋誠に深水元基
モテたい理由で潜水士を目指す訓練生の野村栄司に田中聡元
名古屋海上保安部の上司に無理矢理参加させられた訓練生に八重樫裕太に古畑勝隆
訓練生の林光平に飯沼誠司
訓練生の中原響に佐野進也
訓練生の渡辺マサヤに青木崇高
訓練生の郡司謙介に大口兼悟
訓練生の田所慎二に斎藤工
訓練生の武藤忠宏に青木忠宏
海上保安大学校の主任教官の源太郎に藤竜也
教官の板東茂に田中哲司
教官の大友信士に中根徹
環菜の友人で看護師の松原エリカに香里奈
環菜の母で骨折で入院している伊沢歌子に朝加真由美
海上保安大学校職員(給仕)の中迫夏子に杏子
海上保安庁首席監察官の五十嵐正樹に國村隼